「アメリカではハイパーインフレが起きているのか」MintDice分析記事
しかしだからといって、現在アメリカで起きていることに何の問題もないというわけではありません。なぜなら月に2倍の上昇率とまではいかなくとも、それに限りなく近い上昇率で価格が上昇している可能性があるからです。このレベルの上昇率というの異常であり維持可能なものではありません。ハイパーインフレとまではいかない上昇率であったとしても、結局は数ヶ月という短期間の間にモノやサービスの価格が2倍になってしまうのです。では、アメリカの現在のインフレ率は一体どれくらいなのでしょうか?この問いの先が、人々の見解が分かれてくるところです。たとえば、1970年代に金本位制を廃止して以来インフレ率を隠し続けてきたアメリカ政府は「インフレは起きておらず、すべて順調だ」と言うでしょう。しかし他方では、第3回目の景気刺激策の小切手給付があって以来、1週間あたり100ドルだった食費支出が400ドル近くまで膨れ上がったという家族もいます。これは明らかにインフレです。アメリカのサプライチェーンに関しては、2021年の1月から既に再開しており完全に通常運転となっていますので、サプライチェーンの問題ではありません。では一体なぜ物価が上昇しているのでしょうか。