記事一覧「オンライン空間と物質的な自分」N・S・ナッピナイ氏 ③
暗号通貨のエバンジェリスト達が、どのように現実世界で足跡を残さずに人生を過ごせるかについて話していたのを聞いたことがあります。 様々な主張があるかもしれませんが、テクノロジーを手にしたとしても、結局のところ私達一人一人は人間として現実世界に繋ぎ止められています。自分達がこの世界に住んでおらず規制が必要ないと言ったとしても、コンピューターを閉じて外出するときに、政府による物理的な保護は必要なくなるでしょうか。 オンライン世界のような無秩序な状態が現実世界で起これば、人間としての自分はどこに存在することができるでしょうか。物理的な自分が保護を受けるという点において頼りになる中央の機関や規制に反対する人がなぜいるのでしょうか。
