Wally F

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「お金の階層構造はどのように生まれたのか」Layered Money著者 ニック・バティア氏(全インタビュー記事)

人々は何千年も前から、ゴールドやシルバーをお金として使ってきました。しかし13世紀に入ってから、フィレンツェやヴェネチアといった北イタリアの一部の年共和国では、純金に代わる貨幣が鋳造されるようになりました。これは前代未聞のことでした。なぜなら貨幣というのはこれまでにもありましたが、どの貨幣もこの時に作られた貨幣ほど安定してはいなかったからです。ローマやギリシャの都市国家の歴史においては、政府による通貨の価値の切り下げが行われてきました。これと比べるとフィレンツェで鋳造された金貨はこのようなこともなく、大変な安定性があったのです。
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「世界経済の今後の動きとおすすめの本」マックス・カイザー氏 インタビュー ②

我々は現在、第二次世界大戦以来アメリカの支配下にあったグローバル化した世界から脱却しつつあると思います。つまりアメリカ一強のグローバル化した世界から抜け出して、より多様化した世界へと向かいつつあると思います。今後はロシア、中国、イラン、ドイツの台頭があり、それらの国がおそらく経済の支配者となっていくでしょう。アメリカは第二位の国となります。日本はおそらく現状とさほど変わらない立ち位置にいるのではないかと予想します。トップになることもなければ最下位になることもないと思います。
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「本当にインフレは起きているのか」セントルイス連邦準備銀行 デイビッド・アンドルファット氏(全インタビュー記事)

多くの若者がこの金融技術を革命的だと捉えています。しかし実際にはこれはデータベース管理システムの継続的な進化の一部に過ぎないと思っています。1971年に母と初めてイタリアに行ったとき、私は10歳でした。当時はバンクーバーからイタリアへ行く前に、電話帳を入手して旅行代理店のトーマス・クックや、トラベラーズチェックを発行してくれるアメックスの場所を探さなければなりませんでした。トラベラーズチェックは、カナダドルをイタリアリラに交換するために必要でした。そしてこのトラベラーズチェックは、イタリアの所定の銀行で両替をしてもらう必要がありました。さらにこれが発行されるまでには時間が2〜3週間もかかり、費用もかなりかかりました。イタリアへ到着すると、トラベラーズチェックの業務を行って両替してくれる銀行まで50kmありました。叔父が我と母をその銀行まで連れていってくれました。 
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「オンチェーンデータから分かる暗号通貨市場の動向」Glassnode CTO ラファエル・シュルツクラフト氏 インタビュー ①

アクティブアドレスという指標が人気ですが、これはとても基本的な指標です。この指標からは、ブロックチェーン上でBTCを送金しているアドレスが、一定期間内にどれだけアクティブになっているかを知ることができます。つまりネットワーク上の活動について多くのことを教えてくれる指標です。もちろん、1つのアクティブアドレスが直接的に1人のユーザーを表すわけではありません。たとえば1人で複数のアドレスを所有しているユーザーもいれば、複数人のユーザーのBitcoinを管理している取引所のような存在もあるからです。この指標は、活発に交流している新規参加者がネットワークにどれくらいいるのかということや、ネットワークにどのようなトレンドがあるのかといったことなどを理解するのに使えます。つまりユーザー行動から、ネットワークがどれだけ使われているのか、そのネットワークの成長の健全性をみることができる指標というわけです。
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「暗号資産の発行元がコインを保有するモラルの問題とは」Litecoin創設者のチャーリー・リー氏にインタビュー ①

自分のコインを保有するのが、モラルに反しているとは思いません。たしかにLitecoinを作った時、私は自分にコインを分配しませんでした。しかし人々が何と言おうと、Litecoinは私の創造物なので、たとえコインを自分に分配していなくとも、Litecoinとは運命共同体なのです。もしもLitecoinが成功すれば、私にとっては良いことです。金銭的な利害関係だけが、作り手とコインの関係ではないということです。自分のコインを保有してしまうと、作成者にとっては、かえって自分とコインの利害が食い違ってしまう可能性さえあります。
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「政府による合法的略奪とBitcoinの競争力」 ロバート・ブリードラブ氏 インタビュー ①

権威や政権に対しては、健全な範囲内で懐疑的に考えています。また、懐疑心を研ぎ澄ますのに役立った本も多くあります。私のお勧めはフレデリック・バスティア氏の「法」という本です。約60ページとシンプルで短く、古典的な良書です。現在アメリカで起こっているような出来事ともとても関連性の深い内容が書かれています。たとえば米国政府は、9000億ドル分のお金を印刷して全国民に600ドル分の経済援助を行うという発表をしました。素晴らしい政策のように聞こえます。実際に計算してみるまでは、ただでお金を受けとれる夢のような政策に思えます。しかし実際にこの政策について考えてみると、アメリカには3億人強の人々がいるので、政府が9000億ドル分お金を印刷するということは単純計算で1人当たり約2800ドルになります。
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規約の改定について

いつもBTCBOXをご利用いただき、誠にありがとうございます。弊社では、令和3年1月27日付で、利用規約の改定をいたしました。利用規約 新旧対照表ダウンロードBTCBOXのサービスご利用にあたりまして、必ずご一読いただきますようお願い申し上げます。
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年間取引報告書作成完了のお知らせ

いつもBTCBOXをご利用いただき、誠にありがとうございます。2020年度の年間取引報告書の作成が完了致しましたので、お知らせいたします。弊社BTCBOXのPC版サイトからログイン後、右上の【財産センター】に入り、左側のメニューに中から【報告書】を選んでいただき、上部三つ目に表示される【年間取引報告書】をクリックするとダウンロードが始まります。確定申告に必要な詳細情報等は国税庁のホームページにて公...
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「サトシ・ナカモトが現れるとどうなる?」マサチューセッツ工科大学 DCI タデウス・ドライジャ氏 ③

これは私もすごく気になっていることなのですが、サトシ・ナカモトがどこへ姿をくらませたのか、その行方を知る人は誰もいません。しかしBitcoinの開発者たちは、サトシ・ナカモトの行方を追ったり、サトシ・ナカモトとは誰なのかを気にしたり、詮索したりはしません。サトシ・ナカモトが自分自身の身分を証明するのはとても簡単です。その気にさえなれば、ネット上で何通かメッセージを送るだけで済みます。しかしその気はないようですし、今も行方をくらまし続けています。行方をくらまし続けた期間があまりにも長いので、もし仮にサトシ・ナカモトが戻ってきてBitcoinは自分が発明したと主張し、正式な書類なんかに署名したりしたとしても、誰もその話に耳を傾けたり従ったりはしないでしょう。たとえばサトシ・ナカモトがBitcoinに変更を加える話をしても、みんなノーと言うでしょう。
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「なぜ16億ドル以上のBitcoinを購入したのか」MicroStrategy CEO マイケル・セーラー氏(全インタビュー記事)

Bitcoinの最も重要な特徴は、熱力学的(Thermodynamically)に健全なシステムあるという点です。Bitcoinは、2100万枚以上のコインが存在しないという、閉鎖的な熱力学システムです。コインを失うということ以外で、コインを新たに追加したり削除したりすることはできません。これはつまりデフレ的なシステムなので、そこにエネルギーを足すことか、エネルギーを奪うことしかできません。温めるか冷やすかのどちらかしかないのです。Bitcoinの強みは、史上初の健全な貨幣ネットワークであるということです。
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「世界経済と日本経済の問題」MicroStrategy CEOのマイケル・セーラー氏にインタビュー ③

日本はマクロ経済的に、他の国と同じような課題を抱えていると思います。日銀は非常に積極的な金融緩和政策を行ってきました。日本の銀行は大量の株式を保有していますが、同様に多くの国債も保有しています。EUやアメリカと同じように、日本もまた資金供給量を拡大させています。これの一番の問題は資産の過剰なインフレで、市場における価格の発見が不足していることです。債券、株式、不動産市場を含め、資本市場は凍結状態です。これらの資産価値はすべて非常にインフレしています。一般人が働いても働いても、資産を購入するのに十分なお金を稼ぐことができません。
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「Ethereumを活用したネームシステムで可能になること」ENS ブラントリー・ミレガン氏 インタビュー

ENSは、人間の使用する名前をコンピュータの識別子に変換することを目的につくられました。コンピュータにとって意味のある識別子とは、たとえば暗号通貨のアドレスや IP アドレスのように、自動的に生成された数字と文字からなる長い羅列です。このようなアドレスはソフトウェアには適していますが人間には不向きです。ところが我々の使う言語で書いてしまうと、今度は人間にとってはいいのですが、コンピュータが識別できなくなってしまいます。ENSはこのギャップを埋め、人間は人間の読める名前、コンピュータはコンピュータが生成した識別子を使用することを可能にします。
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「暗号資産の価格はどのように決まるのか?」キ・ヨンジュ氏 CryptoQuant CEO(全インタビュー記事)

CryptoQuantでは、オンチェーンデータを利用した、様々なユニークな指標をご覧いただけます。例えば、Estimated Leverage Ratio(推定レバレッジ比率)という指標があります。これは、全ての主要デリバティブ取引所の建玉をその特定の取引所のBTC保有額で割ったものです。この指標の数値が下がれば、人々が低いレバレッジで取引していることを意味します。レバレッジ取引は、高いリターンを得るために契約で決められたリターンで借り入れた資金を利用する取引です。レバレッジの比率が低いということは、企業やトレーダーが利益を得ていて、資産を成長させるのに十分な利益をあげているということを意味します。
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「オンチェーンデータから分かる暗号通貨市場の動向」Glassnode CTO ラファエル・シュルツクラフト氏(全インタビュー記事)

アクティブアドレスという指標が人気ですが、これはとても基本的な指標です。この指標からは、ブロックチェーン上でBTCを送金しているアドレスが、一定期間内にどれだけアクティブになっているかを知ることができます。つまりネットワーク上の活動について多くのことを教えてくれる指標です。もちろん、1つのアクティブアドレスが直接的に1人のユーザーを表すわけではありません。たとえば1人で複数のアドレスを所有しているユーザーもいれば、複数人のユーザーのBitcoinを管理している取引所のような存在もあるからです。この指標は、活発に交流している新規参加者がネットワークにどれくらいいるのかということや、ネットワークにどのようなトレンドがあるのかといったことなどを理解するのに使えます。つまりユーザー行動から、ネットワークがどれだけ使われているのか、そのネットワークの成長の健全性をみることができる指標というわけです。
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「トークンスワップにより混乱する取引所」ホエールアラート共同創設者 フランク氏 第二弾インタビュー ②

ここ数年、Tether、USDTでトークンスワップ(Token Swap)という手法が行われるようになっています。当初はオムニ(Omni)というBitcoinの上に存在するレイヤーがあり、そのレイヤー上でテザーがトランザクションに使用されていました。オムニレイヤーで実行されるトランザクションが増えるにつれて手数料が高くなり、Bitcoinのシステムも遅くなってしまいました。そこで考案者は、Ethereum上でトークンを発行することで問題を解決しようとしました。ところが最終的には、Ethereum上のトランザクションの多くが、Tetherの送金となってしまいました。これがEthereumのネットワークが混雑した一因となってしまいました。そこで今度はTronに切り替え、Tronに追加でトークンを入れたりすることが行われました。Tetherのトークンを搭載したブロックチェーンは、今後もたくさん出てくると思います。しかしこれは混乱を招くだけで、特に取引所において混乱が増えてしまいます。例えば、あなたが取引所にTetherを持っている場合、それは取引所のウォレットの中にあり、自分のウォレットの中にTetherはないのです。これはTron上のことだろうと、Ethereum上だろうと関係ありません。
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「ドメイン名はデジタル資産」MicroStrategy CEOのマイケル・セーラー氏にインタビュー ②

英語を学んでいる人なら誰でも「Hope」という単語の綴りがわかるでしょう。ドメイン名の価値は、言語によって決まります。ビジネスにおいて最もよく使われている言語は英語です。インターネット上で最もよく使用されているドットコムのドメインも英語です。したがって、AppleやAmazonなどのように、綴りが簡単で、ポジティブな意味合いをもつ覚えやすい単語は非常に重宝されます。こういった単語をもっていれば、その単語を使ってビジネスをすることができるのです。たとえば10億人の人が、その単語をみて綴りを覚えることができれば、その人たちはその名前をパソコンに打ち込むことができるでしょう。逆に言えば、ポジティブな意味もない複雑な名前は覚えられにくいです。したがってHope(希望)やWisdom(知恵)といったように、シンプルな名前の方がいいのです。
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「DJから暗号通貨トレードの世界へ」人気ポッドキャスターのスコット・メルカー氏にインタビュー ①

2012年にDJライブのお金をBitcoinで払おうとした人がいたのですが、その時にはじめてその言葉を耳にしました。Bitcoinが何なのかわからなかったため拒否しました。詐欺だと思ったのです。これが人生の中で一番の後悔かもしれません。2017年からバブルが弾けるまでの間、私は暗号通貨の熱狂的なゲームに巻き込まれました。とても過酷なゲームであったにもかかわらず、離れられなくなってしまいました。たくさん売ってもなお、この虚しい市場でのトレードを続けようとしていました。
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BTCBOXから安全に関する大切なお願い

いつもBTCBOXをご利用いただき、誠にありがとうございます。昨今、インターネットの大手検索サービスにおいて、BTCBOXの偽サイトが表示される事例が複数件確認されております。弊社としては、検索サービス運営元に対して改善を求めておりますが、詐欺防止の観点から、お客様にも詐欺の手口と対策についてご理解いただくために注意喚起を行っております。【偽サイトの手口】① BTCBOXと全く同じ見た目のサイトを...
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「より高速で安価なクロスボーダー決済の追求」トールビョーン・ブル・イェンセン氏にインタビュー ②

我々は現在、いくつかの異なるビジネスラインのポートフォリオを構築しています。一つだけに賭けるのではなく、相乗効果と統合によるメリットを追求しながら、ポートフォリオをより強化していくためです。他の業界ではよく知られているビジネスモデルを参考にしたのですが、それらのビジネスモデルは暗号通貨の分野にも応用することができました。非常に速いスピードで動き続ける業界において我々が必要としたのは5年間がかりの計画などではありません。より迅速にそして効果的に結果をもたらしてくれる、市場に合った性質を求めていました。
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「ブロックチェーンという言葉はなぜ流行り始めたのか」トーン・ベイズ氏 インタビュー ③

ブロックチェーンという言葉は大変有名になりましたが、実はこの用語はサトシ・ナカモトのホワイトペーパーには登場しません。ホワイトペーパーを隅々まで読んでも、ブロックチェーン(Blockchain)という言葉はでてこないのです。ブロックチェーンという用語は、サトシ・ナカモトが書いたBitcoinのコードの中にあるコメントに登場します。サトシ・ナカモトはプルーフ・オブ・ワークの仕組みについて説明するためにブロックチェーンという用語を使いました。サトシ・ナカモトによる、分散型データベースというイノベーションの最終的な産物がBitcoinです。分散型データベースは電力を消費して数学の問題を解きます。そして数学の問題というのは、非常に大きな数字を当てるだけのものです。