
「身分証明書をもたない発展途上国の人々」ノースカロライナ大学 ニル・キシェトリ教授 ②
身分証明書をもっていないため自分が誰かを証明できない人々がいるということが、多くの発展途上国に共通する大きな課題です。最大の問題点は、これが人々の財政に悪影響を与えるということです。しかも、身分証明書があったとしても1種類だけでは不十分かもしれません。ネパールをはじめとして、発展途上国の中には、銀行口座の開設に運転免許証や雇用証明書など、4種類の異なる身分証明書の提示を求めるところがあります。今の時代において、身分証明書は非常に重要です。しかし世界中で、約10億人もの人が、身分証明書を持っていないと言われています。これに加えて、34億人ほどの人が、何らかの身分証明書を持っているものの、オンラインで機能しないため意味がないという状況です。