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「バーチャル空間のデジタル不動産」人気ゲーム The Sandbox COO セバスチャン・ボルジェ氏(全インタビュー記事)

ブロックチェーン上にアイテムを作成してプレイできる人気ゲーム 「The Sandbox」共同創設者のセバスチャン・ボルジェ氏(Sebastien Borget)にお話を伺いました。ゲーム業界におけるNFT、ブロックチェーン技術の活用や、ユーザーがプラットフォーム開発に参加して収益化可能なビジネスモデルについて語っていただきました。

セバスチャン・ボルジェ氏 (The Sandbox COO)

インタビュー日 : 2020年12月1日

セバスチャン・ボルジェ氏(全インタビュー記事)

The Sandboxのこれまでの成長

2012年に、The Sanboxの初版であるモバイル版をリリースしました。2016年にはその続編を出しました。そして現在、モバイル版のインストール数が合計4,000万件、月間アクティブユーザー数は最大100万人、クラウド上で7,000万件の作品を共有する大規模なコミュニティにまで成長しました。

我々は、PeanutsやGarfiled、Adams Familyといった作品のためにゲームを制作してきました。また、パックマンやシュレック、ゴーストバスターズといった古典的な作品のためにもゲームを制作したこともあります。

2017年の終わりに向けて、我々はThe Sandboxの次のステップを模索していました。新しいバージョンを作りたいと考え、以前にも少し関わったことがあるブロックチェーンや暗号通貨の分野で何かないか探しました。

CryptoKittiesというDApp(分散型アプリケーション)とそのプロトコルを見た時、すぐにユーザーが作成したコンテンツとNFT(非代替性トークン)を組み合わせることに可能性を見出しました。

単に1社の企業、1人の開発者だけがバーチャル・キャット(CryptoKittiesの育成できる猫のキャラクター)を売るのではなく、プレイヤーかクリエイターかに関わらず、NFTという所有権の証明をもつことで、誰でも自分のゲームアイテムを作れるようにしたかったのです。

このようにして、Ethereumのブロックチェーン上にThe Sandboxを構築するという新しい構想が2017年に生まれました。新作のThe Sandboxに取り組んでいるのですが、マルチプレイヤー機能を搭載した3Dのバージョンとなっており、マルチプラットフォームに対応しています。

ブロックチェーン技術とNFTを徹底的に利用することで、ユーザーが自ら作ったゲームアイテムや、プレイして獲得したゲームアイテムをマネタイズできるようにしています。

バーチャル空間のデジタル不動産

LANDというのは新しいコンセプトで、The Sandboxのメタバース(仮想空間)上に存在するデジタル不動産のことです。プレイヤーはLANDを購入し、その上に自らのゲーム体験を構築することができます。

LANDは有限なのですが、LANDを所有するとそこに色々なものを投入し、ゲームや資産などで満たすことができます。つまりプレイヤーは仮想空間上で地図の一部を所有することができるというわけです。

現在のバージョンはまだ開発段階なので、完全に一般公開されるのはまだ先でが、The Sandboxプラットフォームのツールの大半は、すでにベータ版で利用できます。

アーティストはベータ版で独自のNFTを作成し、我々のソフトウェアを通して無料で編集することができます。ベータ版は15万回以上ダウンロードされていて、何百人ものアーティストが日々使用しています。

ゲームクリエイターへの支援

現在、The Sandbox.gameではマーケットプレイスをライブ配信しているので、そこで作成されたすべてのコンテンツを見ることができます。

Binanceなど、多くのLANDを所有している大地主や、Atari、Rollercoaster Tycoon、Care Bears、Smurfs、Shaun the Sheep、Square EnixなどのLPのおかげで、新しいコンテンツに対する需要は常に増加しています。

また我々はGame Makerのベータ版も出しました。これは、プログラミングの知識がなくてもゲームが作れるようになる、PC、MAC用の3Dソフトです。我々はこのような形で、人々がこの分野に参加するのを支援しています。

Game Makerは非常に使い勝手の良いソフトです。操作方法は簡単で、アセット作成ツールのVoxEditで作成したアセットを、ドラッグ&ドロップするだけです。作成したアセットをマーケットプレイスで販売することもできます。

魔法使いや敵キャラクター、ペットなどのいる世界作ろうとする場合、ゲームクリエイターは非常に独創的になります。これまでに何人もの人がクリエイターとして成功するのをみてきました。

我々はゲームジャムというコンテストを開催しています。これはクリエイターが一から動画を制作するコンテストです。第1回目のゲームジャムが大成功を収めたので、第2回目のコンテストでは、The SandboxのユーティリティトークンであるSANDで、5万SANDの優勝賞金を用意しました。

コンテストの参加者にゲームの世界を作ってもらい、最もクリエイティブでクオリティが高く、楽しい世界を作った参加者が優勝となります。コンテストの様子は、賞金と賞品が授与されるまでの流れも含めて、すべてストリーミングライブを通してみることができます。

第1回と第2回のゲームジャムでは、参加者のゲームクリエイターたちがアセットやプラットフォームの仕組みを利用してハイレベルなゲームを構築していく様子に、我々のデザイナーたちは大変衝撃を受けました。

我々は、コンテンツ制作者がプラットフォーム上で質の高いゲームやアセットを作ることを支援するために、SAND基金をつくりました。SAND基金はすでに17つのプロジェクトに資金を提供しています。

アーティストのための最高のショーケース

MinecraftやRobloxを使っていたゲーマーや、暗号通貨界隈のアーティストたちもたくさん、The Sandboxにチャンスを求めてやってきます。有名な暗号通貨界隈のアーティストだと、HackataoもThe Sandboxのゲームメーカーを利用しています。

The Sandboxはとても魅力的な空間です。ただのバーチャルアートギャラリーではなく、実際にプレイできるゲームになっているからです。アーティストたちは自分のアートを3Dのゲームキャラクターに変えることができます。そして独自のストーリーを組み込んだゲーム進行、冒険、発見などを設計することができるのです。

我々はアーティストに最高のショーケースを提供しています。アーティストは他の方法でも3Dフォーマットのジェネレーティブアートはつくれます。しかし実際にプレイできるものをつくれるのはThe Sandboxだけです。

ゲーム業界の3種類のビジネスモデル

ゲーム業界には、収益化戦略として3種類の伝統的なビジネスモデルがあります。1つ目のモデルはゲーム全体を購入させることです。ゲーム機を買う、もしくはオンラインでゲームをダウンロードすることで、それ以降一切追加購入なしで、完全なゲームをプレイすることができます。

これが、コンシューマーゲーム(Console Game)と呼ばれるものです。以前は60ドル前後でゲーム機が売られていました。コンシューマーゲームの場合、購入して、プレイして、それで終わりです。

2つ目のモデルはフリーミアムと呼ばれるもので、ゲーム自体は無料で提供されます。しかし、ゲーム体験をよくしたり機能を拡張するための追加サービスや、実際の商品、ゲーム内の仮想商品などは購入が必要になります。

フリーミアムモデルはモバイル・スマホゲームを通して、非常に効果的に大衆に広まりました。ゲームのオプション機能やアセットなどを購入することで、より良いゲーム体験ができるようになっています。

このモデルの一番の問題は、お金を出して購入したデジタル仮想資産などのコンテンツが、実際には自分のものにはならないということです。もっとわかりやすく言うと、ゲームが存在しなくなった場合、お金を払って手に入れたゲーム内の仮想コインも全て消えてしまうということです。

現在のゲーム業界の特徴は、ゲームの寿命が限られていることです。5~10年前にiPhoneやAndroidで遊び始めた多くのゲームは、今はもう存在しません。ゲームにお金を費やして手に入れたバーチャルコンテンツもなくなり、プレイヤーは何の補償も得られずに、全てを失ってしまっています。

たとえば100ドル費やしたゲームをやめようと思っても、ゲームの世界で使いきれなかった残高を取り戻せないのです。仮に残高が10ドル分残っていたとしても、請求して取り返す術はなく、ただ失われてしまうだけです。

このような問題があるにもかかわらず、フリーミアムモデルは、ゲームをよりカジュアルなものへと発展させました。その結果、世界中に25億人ものゲーマーを生み、非常に中央集権的な経済システムを作り出しました。

このままでは、ユーザーはゲームへの参加を通して成功するどころか、最終的には負けて損をしてしまう結果になってしまいます。

NFTとブロックチェーン技術を使用することで、ゲーム内で購入したり獲得したりしたコンテンツはすべてNFTとして手元に残ります。他のユーザーに譲渡したり、取引をして交換したりすることもできます。そしてゲームから離れたり、ゲームが存在しなくなった場合でも、コンテンツはウォレットに残ります。

ゲーマーは手元に残ったコンテンツをどうするかを自由に決めることができるので、多くの可能性につながります。この技術の活用によって我々はついに、ゲーム内だけにとどまらない経済層の基盤をつくりだしたのです。これこそオープンメタバースとオープンエコノミーによって我々が生み出したものです。

The Sandboxで開拓している3つ目のビジネスモデルはPlay-to-earnです。これは、ゲームは無料で遊べるのでお金を使うかは自由、基本は何も払う必要がないという考え方です。

ゲーム内でコンテンツを獲得すると、そのコンテンツを販売したり、自由に他のユーザーに譲渡したりすることができます。したがって、プレイヤーとしてもクリエイターとしても収益モデルを作ることができるので、自分の時間やスキルをマネタイズすることができます。

開発者に許可を求める必要もなく、何かに縛られることもありません。カジノやポーカーゲーム、Minecraftなどと違って、出金額にも制限はありません。

ユーザーと開発者が利益を共有できる

通常、プラットフォームでの賞金獲得は、とても誤解や混乱を招きやすいです。たとえばプラットフォームがプレイヤーに「30%分しかプレイしていないから」などと言って、残りの賞金を取り上げてしまうかもしれません。

または、出金は1000ドルからというように、特定の金額を稼ぐまで出金を制限される場合もあります。しかしThe Sandboxはオープンエコノミーなので、いつでも好きなだけ出金や換金をしたり、好きなだけ稼ぐことができます。

ユーザーがプラットフォーム開発に参加することは非常に有益です。ユーザーから最終的に収益を得るのは開発者ではありません。開発者、プレイヤー、そしてユーザーからなるコミュニティが、ともに成長していくことで、利益を共有できるのです。

ユーザーがプラットフォームと直接的な関係を持っているため、プラットフォームの革新はユーザーの経済的利益につながります。したがって、より連携がしっかりしたものになるのです。

The Sandbox設立の経緯

実はThe Sandboxは我々が設立した4社目の会社です。最初につくったのはP2P技術の会社です。P2P技術は非中央集権の応用分野の中でも一番初期に登場した技術で、使われはじめたのは2007年頃です。

このP2P技術の会社は設立してから数年後に売却しました。そして売却した後に、ユーザーが自らコンテンツ作成をすることのできるウェブサイトの運営を始めました。

このウェブサイトというのは、ユーザーが自分の写真や音楽やビデオなどをクラウド上に記録できるというものでした。誰でも自分のコンテンツをストリーム配信できるようにするためのサービスです。

そしてこのウェブサイトも売却し、2011年にモバイルゲームの会社を設立しました。これは初期の無料モバイルゲームプラットフォームでした。LP(リクイディティ・プロバイダー)に焦点を当てて、最終的にはプレイヤーをゲームクリエイターに変えていくことを目指すプラットフォームでした。

我々は「プログラミングやゲーム制作のスキルがない人でも、ゲームクリエイターになれるようにするためにはどうしたらいいか」ということについて考えました。

その結果誕生したのが、我々の最大の成功作とも言えるThe Sandboxです。そして我々は2017年からEthereumのブロックチェーン上にThe Sandboxを構築しはじめました。

LANDと地主の成長

当初、The Sandboxのマップ上には全部で16万6424個のLANDありました。その価値は1年前の時点で500万ドルでした。

その後、LAND上にコンテンツを構築するための様々なツールがリリースされ、LPが増え、コミュニティの関わりもますます高まりました。今日では3,500人の地主がいます。そしてThe SandboxのLANDの価値は、2019年の5倍にあたる2500万ドルになりました。

ですが我々は相変わらず当初の価格でLANDを販売しておりますので、ユーザーから価値や機会を奪うようなことはしていません。しかしユーザーの中には、価格を現在のレベルまでつり上げて取引を行っている人もいます。

このように、プレイヤーがクリエイターとなりThe Sandbox上でコンテンツ作成ができれば、自分のLANDの価値を高めてそこから収益を得られる可能性があるのです。我々がPlay-to-earnモデルを導入している理由もここにあります。

SANDで生計をたてるアーティストたち

一緒に働いているアーティストたちや、我々の財団が支援している何百人ものアーティストたちからも、多くの成功談を聞いています。

多くのアーティストたちが、コンテンツ制作をすることによりプラットフォームの通貨「SANDトークン」を稼いで生計をたてています。また、LANDを購入したり売却したりすることで、より多くの収入を得ている人もいます。

新型コロナウイルスの影響で職を失ってしまった世界中の人々が、The Sandboxで活躍しています。ほとんどの人は、ゲーム制作のスキルをもっていませんでした。彼らの多くはゲームプログラミングの経験がなく、The Sandboxに来るまでは他の分野で仕事をしていたのです。

彼らは失業してからThe Sandboxに興味をもち、フリーのプログラムソフトを用いてゲーム制作を始めました。そして今では、実際に自分自身のつくりあげたものから収入を得られるようになったのです。

制作には、時間とスキルとモチベーションが必要です。しかし一度コツを掴み、情熱を注ぐことができれば、きっと制作活動を楽しめるようになります。

NFT(非代替性トークン)について

BitcoinやEthereumといった暗号通貨は代替可能な通貨です。例えば1つ1つのBitcoinは全く同じ価値であり、固有の特徴をもちません。このような代替可能なコインは分割することが可能で、Bitcoinは最小で1千万分の1まで分割することができます。

しかしNFT(非代替性トークン)は、この世に2つとして同じものは存在しません。NFTの1つ代表的な例がCryptoKittiesです。自分でカスタマイズしてキャラクターに金の剣や銀の剣を持たせることができます。このようにして、他とは異なる特徴を持たせることができるのです。

NFTはBTCといった通貨とは異なり、一つ一つのトークンが、独自の機能や特徴を持つゲームと結びついているため、分割することができません。つまり、1度に1人の所有者による所有しか認められないのです。

また、NFTはブロックチェーン上で作成されますが、一度作成されたものについては、消去や変更ができません。

SANDトークンの活用方法

SANDトークンはBitcoinやEthereumと同じ代替性トークンで、交換媒体としての役割を担っています。SANDを用いてLANDを購入することもできます。また、SANDは広く受け入れられているトークンなので、The Sandbox以外のゲームをプレイする際の支払い手段としても使用できます。

プレイヤーはゲームをプレイしたり、アセットを作成したりすることでSANDトークンを獲得することができます。そしてSANDトークンはガバナンストークンでもありますので、DAO(分散自律組織)を介して、ユーザーがプラットフォームのガバナンスに参加することも可能です。

ユーザーはDAOを介して、エコシステムにおける重要な決定に関して投票権を行使できます。例えば課題に対する解決法、機能面の決定事項、プロジェクトに関する事項、プロジェクトの許可、料金面の決定事項、といった事柄に関して、決定権を持つことができるのです。

このような仕組みによって、コミュニティの声をより重視する方法でThe Sandboxの将来を切り開いていくことができます。我々の次の5年間の目標はThe Sandboxの100%分散化、そしてすべてのSANDトークンが会社の手ではなくプレイヤーの手に渡るようにすることです。

クリエイターでもプレイヤーでもない人でも、SANDをロックすることによって金銭的な利益を享受することができます。どのような形でもThe Sandboxに関わることができるのです。

SANDをロックすることで一定の期間The Sandboxの一員となってもらうと、その関係への見返りとして、報酬を受け取ることができるという仕組みです。

我々はこの度、第一回「The Sandbox リクイディティ・マイニング・ステークス賞」をローンチしました。現在Uniswap上には、ロックされているSANDが200万ドル相当以上あります。

毎月UniswapにSANDを入れ続けてくれるリクイディティプロバイダーやユーザーもいます。我々は合計150万SANDを用意して、このようなユーザーの方々に分配しています。2021年にはさらに拡大をしていく予定ですので、今行っている様々なことは、ほんの始まりにすぎません。

ガバナンス、ステーキング、そしてバーチャルゲームといった分野では、新しい領域にどんどん進出して事業を広げ、マルチプレーヤー体験を創出したいと考えています。

扉の開かれた世界に

ゲームの世界には、プラットフォームがあり、キャラクターがいて、アバターがいて、敵がいます。そしてそこに戦いがあり、射撃があり、レースもあったりします。このような世界の中で、プレイヤーはたくさんのクエストをこなして、他のプレイヤーとの交流も重ねながら、ゲームに勝ったり負けたりします。

The Sandboxにはバーチャルアートギャラリーやバーチャルイベントなどもありますが、本質的には、バーチャルゲームの世界です。将来的には、より多くのゲームプラットフォームにつながる扉の開かれた世界にしたいと思っています。

Pyay-to-earnモデルと聞くと、「プレイするからには稼がなければならない、少なくとも1,000ドルから2,000ドルは稼ぎたい。」というように考えてしまってプレッシャーを感じてしまうプレイヤーもいます。

しかし、我々のつくったプラットフォームは、何の損をすることもなく参加できるので、プレッシャーを感じる必要はないのです。つまり逆に言ってしまえば、ゲームを楽しみつつ、お金も稼げるのです。

そもそもPlay-to-earnモデルは、初めに費やしたお金以上の価値をプレイヤーに稼がせたいという理念に基づいています。

SANDやLAND、そしてNFTといったものに投資したお金や時間といった価値は、長期的な目で見るとリターンとなって返ってきます。だからこそ我々のプラットフォームは特別なのです。そしてこれこそが我々の強みでもあります。

NFT市場への貢献

我々のプラットフォームは、多くの人が暗号通貨の世界に入るきっかけとなりました。また、暗号通貨界隈の人たちがNFTについて理解を得るのにも貢献しました。

BinanceやHoubiといったパートナーたちも、The Sandboxへリクイディティが流入する一助となってくれました。これによりNFTへの理解が高まり、普及が進みました。

我々はNFT市場全体に貢献してきました。現在では毎日100万ドル相当のNFTが取引されていますが、The Sandboxはいつも、取引量でいうと上位10位内のプロジェクトに入っています。これは大きな貢献だと考えています。

The Sandboxで学ぶ暗号通貨の世界

新規ユーザーの多くは、ゲームがきっかけでThe Sandboxを使い始めるまでは、暗号通貨に少しも触れてこなかった人たちです。こういったユーザーたちは、The Sandboxを通してブロックチェーン技術や暗号通貨業界について学んでいます。

The Sandboxのユーザーコミュニティは現在4万人以上で、非常に魅力的なコミュニティとなっています。ユーザーたちを惹き付けているのは、The Sandboxのアクセスのしやすさ、楽しさ、そしてユニークで魅力的なゲームを提供しているという点です

多くのユーザーがNFTとSANDについて徐々に学び、プラットフォームの長期的なビジョンを信じています。だからこそSANDに関わりたいと考えてくれて、SANDを保有してくれているのです。

The Sandboxチームの役割は、クリエイターに力を与えてコミュニティの中で創造性を育むことです。ゲームを構築するのではなく、クリエイターを支援し、正しい方向へ導くのが我々の役割です。

ゲームの進化

ゲームを通してユーザー同士がつながることは、何十年も前からありました。そこで多くのユーザーたちは、コンテンツを提供したり、レアなアイテムを販売したりすることで、現実世界でお金を得ようとしてきました。

しかし彼らにできることというのは、ゲームの開発者が許可したことだけに制限されていました。ゲーム市場は、出来ることと出来ないことがはっきりと決められた市場であり、そこに機会はあまりありませんでした。

我々は、これまでのゲーム市場とは真逆のことをしようとしています。つまり、仮想世界への扉を開き、プレイヤーたちが自分のコンテンツを作成して取引をするのを奨励したいのです。

第4次産業革命が進む中、いい変化をより増やしていきたい、というのが我々の思いです。そしてプレイヤーやクリエイター、ゆくゆくはゲーム業界全体にとって、より多くの価値創造へと繫がる扉をどんどん開けていきたいと考えています。

第4次産業革命と仮想世界の発展

第4次産業革命とは「人がデジタル空間や仮想世界でより多くの時間を過ごす」という概念です。これには、リモートで仕事をしたり、オンラインで遊んだりコンテンツ作成をしたり、といったことも含まれます。

同時に物理的な現実世界においては、人間の行動がどんどん見えづらくなっていくという側面もあります。

第4次産業革命のためには、物理的な資産とデジタル資産の価値を取引することのできる経済システムが必要になります。そしてそう遠くない未来に、仮想世界の経済が物理世界の経済を凌駕することになるだろうと考えています。

今後10年の間に、現実世界で生み出される価値や収益よりも、仮想世界で生み出される価値や収益の方が高くなります。そして我々は、すでにこの変化が起こりはじめているのを目の当たりにしているのです。

例えば、デジタルアートの作品は数十万ドルという値段で取引されています。また、ブロックチェーン上のフォーミュラカーレースゲーム用の仮想車が、15万ドル以上で売却されたというケースもありました。

仮想の車が実際の車よりも高価で取引されたのです。この車はユニークで価値があり、所有者はこの車を活用してゲームをプレイすることで、収入を得ることができるのです。つまり所有者は、この仮想の車に投資した際に得られるリターンの可能性を見据えていたのです。

もう1つを例をあげます。たとえば「Axie Infinity」といったゲームでは、クリエイターたちがキャラクターを育成してバトルをしたりします。中には50万~100万ドルもの価値のあるキャラクターを育てた者もいます。

現在ではこのように、ゲーム内の資産に希少性があること、所有権があること、そして真の有用性があることがわかっています。つまり、これらの資産は収益をもたらすことが証明されている、立派な収入源なのです。

また、これらの資産には価値保存の機能も備わっているため、ローンの担保として活用することもできます。このようにして潜在的な市場が発掘され、その結果として「nftfi」の誕生につながりました。

こういった新技術の機能的な革新が、第4次産業革命に貢献する新しい経済層の構築を可能にするのです。

The Sandboxは、第4次産業革命の中で重要な役割を担う可能性を秘めていると考えています。なぜなら我々は、ゲーマーたちがクリエイターとなって己の情熱を利益に変えていく手助けをするからです。興味のある方は ぜひSandbox Gameにアクセスして、可能性を探ってみてください。

インタビュー・編集: Lina Kamada

翻訳: Nen Nishihara

     

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