Wally F

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「サトシ・ナカモトが現れるとどうなる?」マサチューセッツ工科大学 DCI タデウス・ドライジャ氏 ③

これは私もすごく気になっていることなのですが、サトシ・ナカモトがどこへ姿をくらませたのか、その行方を知る人は誰もいません。しかしBitcoinの開発者たちは、サトシ・ナカモトの行方を追ったり、サトシ・ナカモトとは誰なのかを気にしたり、詮索したりはしません。サトシ・ナカモトが自分自身の身分を証明するのはとても簡単です。その気にさえなれば、ネット上で何通かメッセージを送るだけで済みます。しかしその気はないようですし、今も行方をくらまし続けています。行方をくらまし続けた期間があまりにも長いので、もし仮にサトシ・ナカモトが戻ってきてBitcoinは自分が発明したと主張し、正式な書類なんかに署名したりしたとしても、誰もその話に耳を傾けたり従ったりはしないでしょう。たとえばサトシ・ナカモトがBitcoinに変更を加える話をしても、みんなノーと言うでしょう。
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「なぜ16億ドル以上のBitcoinを購入したのか」MicroStrategy CEO マイケル・セーラー氏(全インタビュー記事)

Bitcoinの最も重要な特徴は、熱力学的(Thermodynamically)に健全なシステムあるという点です。Bitcoinは、2100万枚以上のコインが存在しないという、閉鎖的な熱力学システムです。コインを失うということ以外で、コインを新たに追加したり削除したりすることはできません。これはつまりデフレ的なシステムなので、そこにエネルギーを足すことか、エネルギーを奪うことしかできません。温めるか冷やすかのどちらかしかないのです。Bitcoinの強みは、史上初の健全な貨幣ネットワークであるということです。
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「世界経済と日本経済の問題」MicroStrategy CEOのマイケル・セーラー氏にインタビュー ③

日本はマクロ経済的に、他の国と同じような課題を抱えていると思います。日銀は非常に積極的な金融緩和政策を行ってきました。日本の銀行は大量の株式を保有していますが、同様に多くの国債も保有しています。EUやアメリカと同じように、日本もまた資金供給量を拡大させています。これの一番の問題は資産の過剰なインフレで、市場における価格の発見が不足していることです。債券、株式、不動産市場を含め、資本市場は凍結状態です。これらの資産価値はすべて非常にインフレしています。一般人が働いても働いても、資産を購入するのに十分なお金を稼ぐことができません。
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「Ethereumを活用したネームシステムで可能になること」ENS ブラントリー・ミレガン氏 インタビュー

ENSは、人間の使用する名前をコンピュータの識別子に変換することを目的につくられました。コンピュータにとって意味のある識別子とは、たとえば暗号通貨のアドレスや IP アドレスのように、自動的に生成された数字と文字からなる長い羅列です。このようなアドレスはソフトウェアには適していますが人間には不向きです。ところが我々の使う言語で書いてしまうと、今度は人間にとってはいいのですが、コンピュータが識別できなくなってしまいます。ENSはこのギャップを埋め、人間は人間の読める名前、コンピュータはコンピュータが生成した識別子を使用することを可能にします。
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「暗号資産の価格はどのように決まるのか?」キ・ヨンジュ氏 CryptoQuant CEO(全インタビュー記事)

CryptoQuantでは、オンチェーンデータを利用した、様々なユニークな指標をご覧いただけます。例えば、Estimated Leverage Ratio(推定レバレッジ比率)という指標があります。これは、全ての主要デリバティブ取引所の建玉をその特定の取引所のBTC保有額で割ったものです。この指標の数値が下がれば、人々が低いレバレッジで取引していることを意味します。レバレッジ取引は、高いリターンを得るために契約で決められたリターンで借り入れた資金を利用する取引です。レバレッジの比率が低いということは、企業やトレーダーが利益を得ていて、資産を成長させるのに十分な利益をあげているということを意味します。
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「オンチェーンデータから分かる暗号通貨市場の動向」Glassnode CTO ラファエル・シュルツクラフト氏(全インタビュー記事)

アクティブアドレスという指標が人気ですが、これはとても基本的な指標です。この指標からは、ブロックチェーン上でBTCを送金しているアドレスが、一定期間内にどれだけアクティブになっているかを知ることができます。つまりネットワーク上の活動について多くのことを教えてくれる指標です。もちろん、1つのアクティブアドレスが直接的に1人のユーザーを表すわけではありません。たとえば1人で複数のアドレスを所有しているユーザーもいれば、複数人のユーザーのBitcoinを管理している取引所のような存在もあるからです。この指標は、活発に交流している新規参加者がネットワークにどれくらいいるのかということや、ネットワークにどのようなトレンドがあるのかといったことなどを理解するのに使えます。つまりユーザー行動から、ネットワークがどれだけ使われているのか、そのネットワークの成長の健全性をみることができる指標というわけです。
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「トークンスワップにより混乱する取引所」ホエールアラート共同創設者 フランク氏 第二弾インタビュー ②

ここ数年、Tether、USDTでトークンスワップ(Token Swap)という手法が行われるようになっています。当初はオムニ(Omni)というBitcoinの上に存在するレイヤーがあり、そのレイヤー上でテザーがトランザクションに使用されていました。オムニレイヤーで実行されるトランザクションが増えるにつれて手数料が高くなり、Bitcoinのシステムも遅くなってしまいました。そこで考案者は、Ethereum上でトークンを発行することで問題を解決しようとしました。ところが最終的には、Ethereum上のトランザクションの多くが、Tetherの送金となってしまいました。これがEthereumのネットワークが混雑した一因となってしまいました。そこで今度はTronに切り替え、Tronに追加でトークンを入れたりすることが行われました。Tetherのトークンを搭載したブロックチェーンは、今後もたくさん出てくると思います。しかしこれは混乱を招くだけで、特に取引所において混乱が増えてしまいます。例えば、あなたが取引所にTetherを持っている場合、それは取引所のウォレットの中にあり、自分のウォレットの中にTetherはないのです。これはTron上のことだろうと、Ethereum上だろうと関係ありません。
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「ドメイン名はデジタル資産」MicroStrategy CEOのマイケル・セーラー氏にインタビュー ②

英語を学んでいる人なら誰でも「Hope」という単語の綴りがわかるでしょう。ドメイン名の価値は、言語によって決まります。ビジネスにおいて最もよく使われている言語は英語です。インターネット上で最もよく使用されているドットコムのドメインも英語です。したがって、AppleやAmazonなどのように、綴りが簡単で、ポジティブな意味合いをもつ覚えやすい単語は非常に重宝されます。こういった単語をもっていれば、その単語を使ってビジネスをすることができるのです。たとえば10億人の人が、その単語をみて綴りを覚えることができれば、その人たちはその名前をパソコンに打ち込むことができるでしょう。逆に言えば、ポジティブな意味もない複雑な名前は覚えられにくいです。したがってHope(希望)やWisdom(知恵)といったように、シンプルな名前の方がいいのです。
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「DJから暗号通貨トレードの世界へ」人気ポッドキャスターのスコット・メルカー氏にインタビュー ①

2012年にDJライブのお金をBitcoinで払おうとした人がいたのですが、その時にはじめてその言葉を耳にしました。Bitcoinが何なのかわからなかったため拒否しました。詐欺だと思ったのです。これが人生の中で一番の後悔かもしれません。2017年からバブルが弾けるまでの間、私は暗号通貨の熱狂的なゲームに巻き込まれました。とても過酷なゲームであったにもかかわらず、離れられなくなってしまいました。たくさん売ってもなお、この虚しい市場でのトレードを続けようとしていました。
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BTCBOXから安全に関する大切なお願い

いつもBTCBOXをご利用いただき、誠にありがとうございます。昨今、インターネットの大手検索サービスにおいて、BTCBOXの偽サイトが表示される事例が複数件確認されております。弊社としては、検索サービス運営元に対して改善を求めておりますが、詐欺防止の観点から、お客様にも詐欺の手口と対策についてご理解いただくために注意喚起を行っております。【偽サイトの手口】① BTCBOXと全く同じ見た目のサイトを...
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「より高速で安価なクロスボーダー決済の追求」トールビョーン・ブル・イェンセン氏にインタビュー ②

我々は現在、いくつかの異なるビジネスラインのポートフォリオを構築しています。一つだけに賭けるのではなく、相乗効果と統合によるメリットを追求しながら、ポートフォリオをより強化していくためです。他の業界ではよく知られているビジネスモデルを参考にしたのですが、それらのビジネスモデルは暗号通貨の分野にも応用することができました。非常に速いスピードで動き続ける業界において我々が必要としたのは5年間がかりの計画などではありません。より迅速にそして効果的に結果をもたらしてくれる、市場に合った性質を求めていました。
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「ブロックチェーンという言葉はなぜ流行り始めたのか」トーン・ベイズ氏 インタビュー ③

ブロックチェーンという言葉は大変有名になりましたが、実はこの用語はサトシ・ナカモトのホワイトペーパーには登場しません。ホワイトペーパーを隅々まで読んでも、ブロックチェーン(Blockchain)という言葉はでてこないのです。ブロックチェーンという用語は、サトシ・ナカモトが書いたBitcoinのコードの中にあるコメントに登場します。サトシ・ナカモトはプルーフ・オブ・ワークの仕組みについて説明するためにブロックチェーンという用語を使いました。サトシ・ナカモトによる、分散型データベースというイノベーションの最終的な産物がBitcoinです。分散型データベースは電力を消費して数学の問題を解きます。そして数学の問題というのは、非常に大きな数字を当てるだけのものです。
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「ロシア語圏のメジャーなSNSは?」Forklog CEOのアナトーリ・カプラン氏にインタビュー ②

ロシアで最もよく使われているメッセンジャーアプリはTelegramです。Twitterのユーザー層は、より対外的なコミュニケーションや、グローバルなコミュニティに参加したい人が中心です。LinkedInはロシアでは人気がないため、FacebookがLinkedInと同じような使い方をされています。そして我々の使っているような多くの暗号通貨関連のチャネルは、主にTelegramにあります。また、ロシア語圏でメジャーなVK.comと呼ばれるSNSもあります。これはTelegramを立ち上げたのと同じ人物であるパーヴェル・ドゥーロフ氏によって創設されたサイトです。VKはFacebookによく似ているのですが、UX/UIも機能も、Facebookよりもはるかに優れていると思います。
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「Cointelegraphでより深いリサーチを」Cointelegraphリサーチディレクターのデメルザ・ヘイズ氏にインタビュー ②

Cointelegraphで働く前は銀行のために調査レポートを書いていました。銀行の様々な質問に対して答えを用意する仕事です。例えば、「なぜHuobiとBinanceはお互いにチェーン上でこんなにお金のやりとりをしているのか」といったような質問があります。お金のやりとりをしているアドレスはチェーン上で確認できます。同じようなトピックも研究しつつ、より深く掘り下げてレポートを作成しなければなりません。今後はますます多くの銀行が、より深い内容のリサーチに関心をよせるようになります。したがって、Cointelegraphのように独自の研究中枢をもつリサーチグループの存在が一層重要になってきます。Cointelegraphでは非常に多くの女性が働いていて、マーケティングをはじめとし、戦略やデザインなど、様々な仕事を担当しています。Cointelegraphは女性を採用することに前向きなので、才能があって働く意欲のある人なら受け入れると思います。
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「エドワード・スノーデンが語るBitcoin」ナオミ・ブロックウェル氏がスノーデン氏にインタビュー

数多くのブロックチェーンカンファレンスで司会を務め、テレビプロデューサーとして活動するナオミ・ブロックウェル氏が、エドワード・スノーデン氏にインタビューを行いました。スノーデン氏は今回のインタビューで、Bitcoinの匿名性や問題点などについて語っています。前回、ナオミ・ブロックウェル氏へ行ったインタビュー記事も合わせてご覧下さい。       ブロックウェル氏あなたは本の中で、クレジットカードに...
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「香港の通貨問題」香港ビットコイン協会 共同創設者のレオ・ウィーズ氏へインタビュー ②

香港の抱える通貨問題は、金準備の問題よりも、通貨ペッグ制度の問題です。香港ドルは米ドルにペッグされていますが、非常に面白い特徴は、香港ドルは完全に米ドルに裏付けされているのということです。この裏付け制度は、約7.75~7.85香港ドルに対して1米ドルです。これは通貨ペッグの歴史の中でも異例のことです。裏付けがされていることにより、ペッグ制度は消えることがありません。それでも政治的な不安要素はあります。
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「政府による合法的略奪とBitcoinの競争力」 ロバート・ブリードラブ氏(全インタビュー記事)

バイデン政権の下で何かしらの変化があるとは思っています。しかし変化があったとしても、この政権も結局は中央銀行に忠誠を誓っている人たちです。彼らは皆、中央銀行の利益のために奉仕しています。だからこそ、上院で敢えて議論されていないような話題があります。たとえば貨幣の独占について、そしてそれがいかに人々から経済的に搾取しているかということについて話されることはありません。これは民主党でも共和党でも何党でも同じです。
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【年末イベント】2020年クリプト漢字が「鮨」に決まりました!

BTCBOXでは、「2020年クリプト漢字大賞」と題して、今年の暗号資産界(仮想通貨界)に最もふさわしい漢字を皆様から募集しておりました。今年は暗号資産の値上がりが顕著となり、相場の動きに関する漢字を多くいただきました。来年はどのような年となるでしょうか。「鮨」の次に来る2021年クリプト漢字にご期待下さい。2020年クリプト漢字にご応募いただいた皆様、本当にありがとうございました。来年も暗号資産界が素晴らしい年になる事を、社員一同願っております。
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「なぜ16億ドル以上のBitcoinを購入したのか」MicroStrategy CEOのマイケル・セーラー氏にインタビュー ①

Bitcoinの最も重要な特徴は、熱力学的(Thermodynamically)に健全なシステムあるという点です。Bitcoinは、2100万枚以上のコインが存在しないという、閉鎖的な熱力学システムです。コインを失うということ以外で、コインを新たに追加したり削除したりすることはできません。これはつまりデフレ的なシステムなので、そこにエネルギーを足すことか、エネルギーを奪うことしかできません。温めるか冷やすかのどちらかしかないのです。Bitcoinの強みは、史上初の健全な貨幣ネットワークであるということです。
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「貧困地域ではプライバシーの権利が贅沢なものに」アニタ・ポッシュ氏 Bitcoin ポッドキャスター②

プライバシーの権利は誰にでも等しくあるべきなので、企業や政府は無断で個人情報の収集を許されるべきではありません。どの情報を誰が見れて、どの情報の使用を許可するかなどの個人情報に関する決定権は、ユーザーや国民側にあるべきです。ところが貧困地域に住む人々は切実にサービスを必要としているため、プライバシー対策には関心がありません。彼らにとってプライバシーとは贅沢なもので、それを確保するために割ける余力などないのです。それから、貧困地域に住む人々には選択肢がありません。例えば、ジンバブエにおけるデジタル決済は、99%がEcoCashという通貨で行われています。これは単純に現金以外の選択肢がEcoCashしかないからです。