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「世界経済の今後の動きとおすすめの本」マックス・カイザー氏 インタビュー ②

テレビ番組「カイザーレポート」の司会者として有名なマックス・カイザー氏(Max Keiser)にインタビューさせていただきました。カイザー氏は、初期の頃からBitcoinに関する情報発信を続けており、これまで暗号通貨界隈に大きな影響を与えてきました。2020年には、新たなポッドキャスト「オレンジピル:ORANGE PILLを開始しました。ぜひご覧ください。 

マックス・カイザー氏

インタビュー日 : 2020年8月4日

Bitcoinの本質とは

Bitcoinでは過去に3度、バブルの崩壊が起きています。1回目は2011年から2012年にかけてで、価格が30ドルから1ドルまで下がった時です。2回目は1000ドルから250ドルに下がった時、そして最後は20000ドルから3500ドルに下がった時です。

通常、新しく出現した資産のボラティリティは高くなると予想できます。ですのでボラティリティに惑わされてはいけません。Bitcoinで本当に重要なのは、急激に上昇し続けているハッシュレートです。コインが発行されていくというBitcoinの金融政策において、大事なのはボラティリティではなく、10分おきに行われているコインの発行の方なのです。

つまり、Bitcoinにおいて大切なのはその基礎部分であり、価格は重要ではないのです。価格はBitcoinの中で最も重要ではない部分なので、もしも価格に焦点を当てているのであれば、Bitcoinのが何であるかその本質を見逃していることになります。

拒まれたBitcoin

新しいものというのは人々に悪く思われ批判を受けます。人々は変化だったり、新しいものだったりを好まない傾向があるのです。

新しいものが好き、と口では言ったりするものの、実際には慣れ親しんだ生活や社会に変化が訪れることを嫌います。人間は変化に抵抗する性質を持っているので同じ日常を続けるのが好きなのです。

2009年に、より優れた形のゴールドが新しく登場した際、多くの人々はそれに怯えて買うことを恐れました。

人々は心に抱いた恐怖を怒りという形で表現しました。これは十分予想できたことです。飛行機にしろ印刷機にしろ火の発明にしろ、革命はいつも同じ運命をたどります。

人間の生活は非常にルーティン化していて、そのルーティンをひっくり返すことは怒りや反感を買います。しかしいくら怒っても事実は変わりません。

カイザーレポートはBitcoin関連の情報収集におすすめ

カイザーレポートはBitcoinに関するテレビ番組の中でも影響力が大きく、10年の放送歴史があります。コンテンツも最高で視聴者数も最大級です。

最高のプロデューサーであるStacy Herbertは、最高のライターでもあり、最高のディレクターでもあります。だからこそ我々は最高の番組を提供できるのです。我々は番組を通して、Bitcoinという存在を世界地図の上に載せたのです。

おすすめの本

どんなことに興味があるかにもよりますが、Saifedean Ammous氏の『The Bitcoin Standard』は非常に良い本です。

もしもより技術的なものを探しているのであれば、アンドレアス・M・アントノプロス氏の著書も非常に良いです。そこからはじめるのがいいかと思います。

尊敬している人物

ナシム・ニコラス・タレブ氏は、現在活躍中の知識人で、最も魅力的な思想家の1人だと思います。彼は通貨に関するの話題も含め、様々な話題について話してくれます。

シェフとしての腕前も素晴らしく、イカ墨パスタのようなレバノン料理もつくっています。彼は各地で美味しいものを食べてまわり、そして物事に対して自分の意見を言うのが好きなのです。この上なく素晴らしい生き方だと思います。

国の経済状況が悪いほどBitcoinを知っている人は多い

Bitcoinは有名ですが、国の経済状況の悪ければ悪いほど、Bitcoinを知っている人の数は増えます。たとえばレバノンは、通貨の暴落が起きたばかりで存亡の危機に瀕しているため、Bitcoinを知っている人の数は増え続けています。

Bitcoinについての知識はこのようにしてどんどん広まっています。ベネズエラやアルゼンチン、ジンバブエなどでも同じです。ハイパーインフレによる通貨崩壊や経済破綻を経験している国は、すぐさまBitcoinについての知識を習得しはじめるのです。

アメリカとBitcoin

アメリカは世界通貨である米ドルを保有していて、これにより世界を支配しています。アメリカは世界の基軸通貨である米ドルの第一の受益者なのです。ですのでアメリカがハイパービットコイン化(Hyper-Bitcoinization)を経験することは当分ないでしょう。

またアメリカは格差大国でもあり、トップにいる人と底辺にいる人との間には信じられないほどの格差があります。そしてアメリカの底辺にいる人々は、他の国と比較してシステムを変える能力が著しく低いのです。

世界経済の今後の動き

我々は現在、第二次世界大戦以来アメリカの支配下にあったグローバル化した世界から脱却しつつあると思います。つまりアメリカ一強のグローバル化した世界から抜け出して、より多様化した世界へと向かいつつあると思います。

今後はロシア、中国、イラン、ドイツの台頭があり、それらの国がおそらく経済の支配者となっていくでしょう。アメリカは第二位の国となります。

日本はおそらく現状とさほど変わらない立ち位置にいるのではないかと予想します。トップになることもなければ最下位になることもないと思います。

新しいポッドキャスト

2020年8月16日に「The Orange Pill Podcast」という名前の、新しいポッドキャスト番組をはじめました。多くの人は「真実に目覚めた」という意味で「赤い錠剤(Red Pill)を飲んだ」と言います。

このポッドキャストのコンセプトは、「赤い錠剤(Red Pill)」を飲んだ後、つまり真実に目覚めた後に、一体何が起こるのか、そこを明らかにしていこうというものです。真実に目覚めたのはいいが、次はどうするのか?ということです。

赤い錠剤(Red Pill)を飲んだ後は、オレンジの錠剤(Orange Pill)を飲まなければいけません。このオレンジの錠剤というのは、つまりBitcoinの錠剤のことです。

この錠剤は、Bitcoinを包括する全てのもののことで、Bitcoinの経済面、宗教面、精神面、社会学な面、心理学的な面、そして普遍的なこと全てです。ですので絶対に飲み忘れてはいけません。

カメラに映っていない時の活動や話題について

最近は食べ物の話をすることが多いです。ロックダウンの影響もあり、家でたくさん料理をしています。特にお菓子やパン作りの腕が上達しました。

ケトン食に力を入れていて、ケトン食のチーズケーキだったり、ケトン食のクレームブリュレやケトン食のチョコレートケーキ、タルト、パンなどを作ったりもしています。

ケトン食はとても満足感があります。デザート作りは生クリームや卵、牛乳をを用いるにも関わらず、ケトン食で許されているというのは面白いですね。ケトン食用に砂糖の代替品が必要になるのと、全粒粉の代わりにアーモンド粉を使用します。これは全部良いものです。

我々は日常をいつも楽しんでいますし、もちろん番組も楽しんでいます。

インタビュー・編集: Lina Kamada

翻訳: Nen Nishihara

     

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