近年、ブロックチェーンを活用したサービスの台頭により、ブロックチェーンエンジニアの需要はより高まりつつあり、これからブロックチェーンエンジニアを目指したいという方も少なくありません。
そこで今回は、「ブロックチェーンエンジニアになるためにはどんな知識が必要なのか」ということについて解説していきます。
ブロックチェーンエンジニアの仕事とは
そもそもブロックチェーンエンジニアとは具体的にどのような仕事をしているのか。
まずはその仕事内容について紹介していきます。
ブロックチェーンを活用したアプリケーション開発
ブロックチェーンエンジニアの仕事として、「ブロックチェーンを活用したアプリケーションの開発」がありますが、これは大きく「暗号資産を利用したサービス開発」と「スマートコントラクトの開発」の二つに分けることが出来ます。
暗号資産を利用したサービス開発
ブロックチェーンエンジニアの重要な仕事の一つが、暗号資産を利用した決済サービスの開発です。
ブロックチェーンといえば、暗号資産（仮想通貨）を思い浮かべる方が多いかと思いますが、現在では、一般的な商品やサービス、飲食店などでもビットコインなどの暗号資産で支払いが出来るようになってきています。
ビットコインなど、すでに流通している暗号資産や、USDTやUSDCなどのステーブルコインを、ECなどの決済手段として実装しているサービスの裏には、ブロックチェーンエンジニアの活躍があります。
ブロックチェーン上での新規開発ではなく、既存のブロックチェーンや暗号資産を利用するサービスの開発という点では、暗号資産取引所での開発もここに含まれる他、メディアやリサーチコンサルティングにおけるリサーチャーやライターとしての仕事もブロックチェーンエンジニアの仕事の一部と言えるでしょう。
スマートコントラクトの開発
もう一つが「スマートコントラクトの開発」です。
スマートコントラクトとは、ブロックチェーンの技術を用いて人の手を介さずにあらかじめ決められた契約内容を自動で実行してくれる仕組みで、ブロックチェーンエンジニアはこの開発を行います。
代表的なものとして、分散型アプリケーション（DApp）の開発、独自トークンの発行や管理、ICOのトークンセールに関するスマートコントラクトの開発などがある他、ブロックチェーンゲームやDeFiサービス、NFTの開発なども行います。
ブロックチェーン上で独自のスマートコントラクトを書くことがブロックチェーンエンジニアの大事な仕事の一つとなります。
ブロックチェーンプロジェクトの開発
ブロックチェーンエンジニアは、上記で解説したブロックチェーンを活用したアプリケーションの開発以外にも、ブロックチェーンプロジェクト自体の開発も行います。
またこれらは、独自のブロックチェーンプロジェクトの開発と、既存のブロックチェーンプロジェクトの運営の二つに分けることが出来ます。
独自ブロックチェーンの新規開発
独自ブロックチェーンの開発とは、例えば企業が自社専用のブロックチェーンを活用したサービスを展開するために行われます。
新しくブロックチェーンを独自に開発するため、ブロックチェーン技術に関する深い理解や技術力が必要とされます。
既存ブロックチェーンの運営やエコシステム開発
ブロックチェーンプロジェクトの開発には、既存のブロックチェーンの運営やそのエコシステムの開発も含まれます。
例えばEthereumやPolygon、Avalancheといった既存のブロックチェーン自体の開発や運営も重要な仕事の一つです。
また、既存のブロックチェーンの提供元企業に属するブロックチェーンエンジニアは、クライアント企業のブロックチェーン開発や、ブロックチェーンのエコシステムを構成するウォレットアプリやエクスプローラーなどの開発も行います。
ブロックチェーンエンジニアに必要な知識
ブロックチェーンエンジニアになるためには当然ですが専門の知識や技術が必要です。
ここでは求められる知識や技術について紹介していきます。
プログラミングスキル
ブロックチェーンエンジニアにはスマートコントラクト開発において必要な専用言語に関する知識が必要となります。
特にSolidityはEthereum上のスマートコントラクト開発において使用されることの多い言語であり、ブロックチェーンエンジニアを目指すのであれば必須と言っても過言ではありません。
またスマートコントラクト開発言語以外にも、Webブラウザやモバイルデバイス側のクライアント開発、サーバーサイドのバックエンド開発も多くの比重を占めるため、C++やRust、GoやJavascriptなどの言語も必要となります。
ブロックチェーンのコア技術
ブロックチェーンを開発するためには、その根幹となるブロックチェーンのコア技術に関する知識も必要です。
分散型システムの原理やスマートコントラクトに関する知識、さらには暗号技術に関する理解も必要です。
ブロックチェーンがどのように構成されているのか、どのように動作し、トランザクションが記録されるのかについて理解しておくだけでなく、ハッシュ関数や公開鍵暗号、電子署名やアルゴリズムなど、幅広い知識が必要となるでしょう。
一般的なソフトウェア開発において必要なこと
ブロックチェーンエンジニアには、上記のような専門的な領域に関する知識だけでなく、一般的なソフトウェア開発において必要なスキルも大切です。
プロジェクトの管理や、データベース管理や構造設計に関する知識、さらにはセキュリティ対策を実装できるだけの知識やスキルがあると良いでしょう。
まとめ
今回の記事では「ブロックチェーンエンジニアになるためにはどんな知識が必要か」ということについて解説してきました。
ブロックチェーン技術を活用した開発に取り組むブロックチェーンエンジニアは今後の将来性や収入面などから見ても非常に注目されています。
次々と新しい技術が生まれる分野でもあり、常に新しい情報に対してアンテナを張り、学んでいく視線も大切です。
まだまだ数が少ないと言われるブロックチェーンエンジニア、目指してみるのはいかがでしょうか。
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