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異なるブロックチェーン間で情報をやり取りできる「Polkadot」とはどのような暗号資産か

暗号通貨市場は非常に活発な場所で、常に新しいアルトコインが追加されています。今回の記事では過去に暗号通貨市場に影響を及ぼしたメジャーなニュースなどにも触れつつ、アルトコインの中で一躍トレンドとなった「Polkadot」について紹介しています。Polkadotは単一のブロックチェーンではなく「マルチチェーン」上で機能するというところが大きな特徴です。ぜひご覧下さい。本記事は、アシシ・ニシャド 氏(Ashish Nishad)の「What is Polkadot and used for?」の内容を日本語へ翻訳し掲載したものです。原文の英語版はこちらをご覧ください。

常に新しいアルトコインが追加されていく暗号通貨市場

私は常に投資家仲間たちと、今トレンドなのはどの暗号通貨か、大きなポテンシャルがあるのはどの通貨か、今後爆発的に売れるのはどの通貨か、といった暗号通貨に関する議論を行っています。

Polkadotは、2021年の初めに大きな成長を遂げ、現在もそのパフォーマンスから暗号通貨市場でトレンドとなっています。Polkadotはギャビン・ウッド氏(Gavin Wood)によって2016年に創設されました。ギャビン・ウッド氏はEthereumの共同創立者でもあります。

Polkadotについてはこれからより詳細に論じていきますが、その前にまず暗号通貨市場の現状について理解しておく必要があるでしょう。

暗号通貨市場はまさにデジタル通貨のハブであり、毎月新しい暗号通貨が追加されています。この市場にはなんと約4000種という膨大な数の暗号通貨が存在しています。そして先ほど述べたように毎月新しいものが追加されていくため、この数は常に変化しています。

新しいアルトコインがどんどん追加されていくのは、安全性の向上やマイニングにおけるエネルギー削減といった数々のアップグレードがなされたコインが誕生しているからです。

暗号通貨「Polkadot」の特徴

Polkadotは数多く存在しているアルトコインの1種で、並外れた拡張性を提供し、複数のブロックチェーン上で機能します。このような特徴を持つPolkadotは、あのEthereumにとっても手強い競合だと言われているほどです。

Polkadotは2016年にEthereumの共同創立者であるギャビン・ウッド氏、ロバート・ペリメーター 氏(Robert Perimeter)、そしてピーター・チャバン氏(Peter Czaban)によって共同で創設されました。

Polkadotは分散型ウェブで、個人とコンソーシアムチェーンを接続するために構築されています。高度な機能を持っており、たとえば独立したブロックチェーン間で情報のやりとりを行ったりすることができます。トランザクションはPolkadotのリレーチェーンを介してトラストレスな方法で行われます。

Polkadotは異なる種類のチェーンからなる、マルチチェーンアーキテクチャの共有ネットワークです。したがって、外部ネットワークを認可しカスタマイズした1つのレイヤーである「パラチェーン(PARAchain)」で通信することで、ブロックチェーンの相互接続を実現しています。

Polkadotの主な用途

Polkadotは分散型プラットフォームで、スケーラブルでマルチチェーンで構成されているという特徴があります。ブロックチェーンで「価値」を含む様々な情報を伝送して独自の機能を共有することができ、これらの特徴により高いセキュリティー性も備えています。

Polkadotは、BitcoinやEthereumなどの外部ネットワークと通信できる相互運用性を目標としています。そして現在もさらに他のブロックチェーンにネットワークを拡張すべく動いています。

Polkadotのパフォーマンス

Palkadotはここ最近のパフォーマンスのおかげで一躍して暗号化市場のトレンドとなりました。2021年にコインあたり7ドルから始まりましたが、瞬く間にコインあたり15.71ドルまで上がりました。

約5ヶ月という短期間で価格は2倍になりましたが、直近の下げ相場でまた下がりました。年末にかけてPolkadotの価格は80%も上昇するという見方もありますが、これは下げ相場が来る以前のパフォーマンスデータに基づく予測ですので、あまり真に受けるべきではないでしょう。

今回の下げ相場の背景には主に2つの要因があります。その内の1つは中国におけるBitcoinのマイニング禁止措置です。そしてもう1つはテスラがBitcoin取引を停止したことです。この2つの出来事は多くの暗号通貨の価格に影響を与えました。

これらの要因で暗号通貨市場は非常に危機的な状況に陥り、直近の約3ヶ月で実にいろいろなことが起こりました。取引の禁止、そして操作行為や詐欺行為もありました。こうして暗号通貨市場は甚大な被害を被りましたが、市場に集まっている資本総額を見ると、実はここ1ヶ月で伸びており、現在も伸びているという状況です。

暗号通貨市場動向など

暗号通貨市場は非常に不安定で次の動きを予測するのは困難です。特に最近は中国のマイニング禁止措置があり、暗号通貨関連サービスを提供している金融機関が警告を受けている状況です。これがBitcoin価格に影響を及ぼし、価格が下がりました。

また、テスラ社CEOのイーロン・マスク氏は自身のTwitterアカウントで「テスラはBitcoinによる支払いを受け付けない」という旨のツイートをしました。このツイートがなされた直後、Bitcoinは暴落し、他の暗号通貨も大きく影響を受ける事態となりました。

マスク氏がこのようなツイートをした背景には、Bitcoinマイニングは大量のエネルギーを消費するため地球温暖化を進行させてしまうからという彼の主張がありました。

このように、暗号通貨市場では日々さまざまなことが起こっており、これらのさまざまな出来事がリスクと絡んできます。また、非中央集権的であるという特徴から、政府や中央銀行が介入して全てを規制することはできません。

暗号通貨市場はボラティリティが非常に高く、投資は常にリスクを伴うため、投資を行う場合は専門的なアドバイスを受けることも重要です。

投資を行う前によく考えるべき事の中にはたとえば、安全で安心できるものかどうか、市場の動向はどうか、投資家からの認識はどうか、価格規制はあるか、といったようなことがあります。

暗号通貨はリスクが高いため、リスクを少しでも抑えるために比較的価格の低いものを選択したり長期的な投資をしたりするのも大切でしょう。

まとめ

「パラチェーン」として知られているリレーチェーンを持つという特徴から一躍トレンドとなったPolkadotは、約5ヶ月の間にほぼ2倍の価格になりました。Polkadotは暗号通貨としてより大きく成長する可能性を秘めています。

大きな可能性を秘めている暗号通貨市場ですが、ボラティリティが非常に高く、投資はリスクを伴います。投資する前には専門家のアドバイスを受けるといった対策を必ずとるようにしましょう。

翻訳: Nen Nishihara

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