ここでは、ビットコインのトランザクションについて、BTC.comのトランザクション画面を例に、その見方について解説していきます。
BTC.comのトランザクション画面
今回は以下のビットコインのトランザクションを例に、各項目ごとにその意味について解説していきます。
また、下記の画面は右上の言語設定を「日本語」に設定しています。
以下の解説についても、画面に表示の通りの日本語で解説していきますが、英語を選択した場合の表示はカッコ内に表記します。
Txハッシュ(Transaction Hash)
トランザクションハッシュとは、出金元で出金処理が完了すると生成されるもので、このトランザクションハッシュをブロックチェーンエクスプローラーで検索することで送金状況を確認することが出来ます。
概要(Summary)
概要部分には、このトランザクションに関する様々な情報が記載されています。
ブロック高度(Height)
最初に生成されたブロックを0として、このトランザクションが格納されているブロックが何番目のブロックとして積み上がっているかを指します。
確認数(Confirmations)
このトランザクションを取り込んだブロックがどれだけ連鎖をしているかを示します。
トランザクションがまだブロックに取り込まれていないとき、確認数は0となります。
トランザクションが初めてブロックに取り込まれた際、確認数が1となり、そのブロックに次のブロックが連鎖したとき、このトランザクションの確認数は2となる、といった形で増加していきます。
確認時間(Timestamp)
このトランザクションがネットワークに送信された時刻を示しています。
サイズ(Size (rawtx))
このトランザクションのデータ量(Bytes数)を示しています。
バーチャルTxサイズ(Virtual Size)とWeight(Weight)
過去に行われたソフトフォークによる互換性を維持するために導入されたサイズカウントで、バーチャルトランザクション1バイトは4Weightと等しくなります。
ステータス(Status)
送金が完了したかを示すもので、「確認済み」であれば送金は完了済みとなります。
入力(Input)
このトランザクションにおいて使われる送金側が持っている未使用のトランザクション(の合計値)が表示されます。
出力(Output)
このトランザクションにおいて上記の入力値から手数料を引いた値が表示されます。この値は送金先へ送金されるBTCではなく、おつりアドレスに送金されるBTCの値との合計値となります。
Sigops(Sigops)
このトランザクションに含まれる署名検証系の命令がどれくらいの重みで含まれているかを示す値で、このトランザクションを処理するためにどれくらいの計算リソースを消費するかを実行前に予想するために使われます。
あまりにSigoptsが大きいトランザクションなどは、そのトランザクションが有効かどうかに関わらず、計算負荷が高いためにブロックに取り込まれない可能性があります。
手数料(Fees)
このトランザクションにおいてマイナーへ支払われる手数料です。
マイニング料率(BTC/kVB)(Fees Rate(BTC/kVB))
バーチャルTxサイズあたりのマイニング料の比率を示す値です。
ビットコインの場合はデータ量が増加するごとに手数料が増加するため、同じデータ量に基準を揃えて手数料率を比較するために使われます。
Tx(Transaction)
入力側には送金側のアドレス、出力側は受取側のアドレスとおつりアドレスが記載されます。
スクリプト入力(Input Scripts)とスクリプト出力(Output Scripts)
スクリプトとは、ビットコインのトランザクションを記述するためのプログラミング言語です。
スクリプトで記述されるプログラムには大きくわけて「入力」と「出力」があります。
入力とは、過去に自分が受け取ったビットコインのうち、どのビットコインを使って次のトランザクションを発行するかを指定するものです。
自身の持っているビットコインをアンロックするためのスクリプトを記述したものがスクリプト入力であり、アンロックスクリプトとも呼ばれます。
出力とは、トランザクションの結果として誰にビットコインを送金するかを指定するものです。
スクリプト出力には、どのような条件でそのビットコインをロックするかが記述されており、ロックスクリプトとも言われます。
ビットコインの送金のトランザクションは、あたかもお金の入った箱を南京錠で「ロック」し、その南京錠の鍵を持っているひとが「アンロック」して次の箱に移動する、といった形で実現されており、それらのロックやアンロックのためのプログラムを記述している部分が、スクリプト入力&スクリプト出力です。
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