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Bitcoinで利益を上げた国別ランキングと分析:ファイサル・カーン氏

昨年の2020年は、多くの国々の機関投資家たちがBitcoinへの投資を通じて暗号通貨市場へと参入した年でした。Bitcoin投資による利益確定額の合計が一番大きかった国はどこだったのでしょうか。また上位にランクインした国々について、どのようなことが言えるでしょうか。ぜひご覧ください。

本記事は、ファイサル・カーン氏(Faisal Khan)の「Top 25 Countries for Bitcoin gains in 2020」の内容を日本語へ翻訳し掲載したものです。原文の英語版はこちらをご覧ください。

Bitcoinの直近の新たな動き

中米の議会で過半数超の賛成を得たエルサルバドルは、Bitcoinを法定通貨として採用する最初の国となりました。新たに承認された法律では納税にBitcoinを使用することができ、さらにデジタル通貨の交換で得た収益はキャピタルゲインにかかる徴税対象とはなりません。

本稿執筆時点において、Bitcoinは直近の安値である約30,000万ドルから約36,000ドルまで回復しています。Bitcoinはそのボラティリティの高さから、国の法定通貨として不適切なのではないかと懐疑派の人々からの強い反対を受けています。また、今回のBitcoin法定通貨化の動きは、規制上の多くの問題に直面しています。

したがって今回の法定通貨化の動きというのはBitcoin自体に大きな影響を及ぼすにはいたらないかもしれません。とは言え、Bitcoinは誕生して以来、こういった数々の嵐を乗り超えてきた暗号通貨であるというのもまた事実です。

2020年はBitcoinにとって重要な年

機関投資家たちがこぞってBitoinを通じて暗号通貨市場に大々的に参入してきた2020年という年がBitcoinにとって重要な年であるということは、今となっては言うまでもないでしょう。

今回の記事では、300%という数字にもなる2020年のBitcoinの大規模な利益が、主にどの地域で利益確定されているのかということを分析していきます。

もちろん、取引の当事者がどこにいるのかということを調べて特定することはほぼ不可能です。しかし分散型という性質上、たとえばChainalysisが使用しているようなサービスの取引データを使用して推定を行うことはできます。

利確行動の分析方法について

Chainalysisの手法では、まずは各暗号通貨取引所へのオンチェーンフローを測定してプラットフォームから引き出した時と受け取った時の資産価格の差を測定します。こうすることで、当該資産(ここではBitcoin)で得られた米ドルの利益の合計を概算できます。

こうして算出された利益(または損失)を、各取引所のウェブサイトに占める各国のウェブトラフィック(Webサイトへの訪問者が送受信するデータの量)の割合に基づいて、国別の割合を出します。

こうして算出された利益(または損失)を、各取引所のウェブサイトに占める各国のウェブトラフィック(Webサイトへの訪問者が送受信するデータの量)の割合に基づいて、国別の割合を出します。

分析結果について

最も印象的だったのはアメリカの圧倒的な結果です。アメリカの投資家は合計で40億ドル以上ものBitcoinの利益確定を行いました。これは次点の中国の11億ドルという数字の実に3倍以上です。

歴史的に見ても、生の暗号通貨取引量(raw transaction)においては中国が最も多いのですが、年末にかけてアメリカを中心とした取引所に巨額の資金が流入したことで、これだけの差が生じました。

もうひとつ特筆すべき点は、ほぼすべての国の利益確定額について、年末にかけて最大の上昇が見られたことです。しかしそれにも関わらず、アメリカの投資家は年末の時期に他の国と圧倒的に差をつけました。最も多くの利益確定が確認されたのはCoinbase上でした。

2020年の推定Bitcoin利益確定額(上位25か国) 出典:Chainalysis

   

2020年推定Bitcoin利益確定額の各国の推移(出典:Chainalysis)

さらに分析を進めていくと、利益確定額の上位25位にランクインした多くの国が、Bitcoin投資に関しては従来の経済規模を超えて活躍しているようであるということがわかりました。

たとえば、GDPが2,620億ドルで世界で53位、世界銀行による分類だと低中所得国に分類されているベトナムをみてみましょう。ベトナムでは暗号通貨が一般大衆の間に普及したことによりBitcoinによる利益確定額が3億5,100万ドル、世界13位にランクインしました。他にもチェコ共和国、トルコ、スペインといったような国々についても、同じようなことが言えます。

しかし、前述とは逆パターンの国も一部ありました。たとえば人口が世界第2位、GDPが2.9兆ドルで世界第5位の経済規模をほこるインドをみてみましょう。インドでは、Bitcoinによる利益確定額は2億4100万ドル、世界では第18位という順位でした。とはいえ、インドでは暗号通貨が全面的に禁止されているということを考えると、これは当然の数字である言えます。

大局的に見れば、Bitcoinおよびその他関連暗号通貨が、世界中の投資家に高パフォーマンスの資産に投資する機会を与えたことは明らかです。したがって、様々な口実により暗号通貨の使用を制限しようとする国は、国民がこの新興資産クラスに参加するのを妨げてしまっています。

翻訳: Nen Nishihara  

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本ウェブサイトに掲載される記事は、情報提供を目的としたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。また、本記事は執筆者の個人的見解であり、BTCボックス株式会社の公式見解を示すものではございません。