今回は暗号通貨について理解を深められるBitcoin関連のドキュメンタリー作品を中心にご紹介します。1時間を超える長めのものから5分くらいで見られる手軽なものまであり、内容もよく言われる問題だけでなく、様々な視点からBitcoinを描く作品を取り揃えています。ぜひご覧ください。
本記事は、 Bitcoin Africaに掲載されている「Top 10 Best Bitcoin Movies And Documentaries in 2021」の内容を日本語へ翻訳し掲載したものです。原文の英語版はこちらをご覧ください。
Bitcoinがメディアで話題になり始めてからというものの、Bitcoin関連のドキュメンタリー作品がどんどん制作されるようになりました。そこで今回は、現時点で鑑賞できる最高のBitcoin関連映画・ドキュメンタリー集をご案内いたします。
Banking on Bitcoin
本作は最も人気のあるBitcoin映画のうちの1つです。83分のドキュメンタリー作品で、Bitcoinとは何か、そして人々の生活をどのように変えていくのかについて深く掘り下げる内容となっています。
また、たとえば銀行のような中央集権的なシステムとお金がどのようにして関わりあっているのか、そういったシステムはどのように腐敗し、機能や効果が失われてしまっているのか、といった内容についても探っています。
このドキュメンタリーは、Bitcoinがなぜお金の代わりになれるのかということについて視聴者に訴えて知ってもらおうとしています。さらに、Bitcoinが腐敗や改ざんの起こらない正直なお金であるということについても説明しています。
「なぜ多くの人々がBitcoinを信じているのか」という疑問を持っている方はぜひ本作『Banking on Bitcoin』をご覧ください。
I am Satoshi
本作はTomer Kantor氏によって制作した52分間のBitcoinドキュメンタリーで、2014年に開催されたイベントBlockchain Awardsにおいてクリエイティブな作品に授けられる「Most Creative Video」の賞を受賞しました。
制作者のTomer Kantor氏は作品の中で従来の銀行と暗号通貨との違いを明確に描きだしています。また、彼は調査的なアプローチ法を用いてBitcoinとより広範な金融システムの関係を探っています。オープンソースのプラットフォームというのは、教育、ソフトウェア、小売りといった分野には既に切り込んでいます。しかし銀行業界は手つかずのままだったのです。
『I am Satoshi』は、Bitcoinについて理解を深めたい人にとって、素晴らしいドキュメンタリーです。
The Rise and Rise of Bitcoin
邦題:ビットコインの夢と未来
本作はダニエル・ムロス氏(Daniel Mross)がニコラス・ムロス氏(Nicholas Mross)とパトリック・ロペ氏(Patrick Lope)と共に制作した、デジタル通貨としてのBitcoinの歩みを紹介する内容のドキュメンタリー映画です。
作品の中にはブライアン・アームストロング氏(Brian Armstrong)やギャヴィン・アンドレセン氏(Gavin Andresen)、マルゴー・アヴェディシアン氏(Margaux Avedisian)といったアーリーアダプターたちやBitcoinのスタートアップを牽引した起業家たちが登場します。
本作には数年間のBitcoinの高値と安値、そして暗号通貨界で話題になった出来事なども記録されています。また、「史上最大の社会経済的実験」と呼ばれる概念が登場し、このことについても深く掘り下げられています。この作品には技術的な専門用語が出てこないため、Bitcoinに興味がある初心者の方にぴったりのドキュメンタリーです。
Bitcoin: The End of Money As We Know It
この作品はトルステン・ホフマン監督(Torsten Hoffman)による、お金の歴史からウォール街の新時代までを紹介するドキュメンタリーです。1時間にわたるBitcoinドキュメンタリーで、Bitcoinが果たしてお金の未来なのか、それとも金融危機につながる原因なのか、というようなことについて理解するために有効な質問を投げかける内容です。
ホフマン監督はBitcoinが世界の通貨システムにどれだけ破壊的な影響を与えるかということを視聴者に示そうとしています。そんな監督によって作られた本作『Bitcoin: The End of Money As We Know It』は、Bitcoinがどのような影響力をもっているかということについて非常に優れた洞察を与えてくれる一作です。
Life on Bitcoin
本作は、2013年にオースティン・クレイグ氏(Austin Craig)とベッシー・クレイグ氏(Beccy Craig)という新婚カップルが、結婚生活の最初の90日間をBitcoinだけで生活することを決めて制作したドキュメンタリーです。
Bitcoin懐疑派の人たちがよく口にする主張は、Bitcoinはいわゆる「伝統的なお金 」と同じように、実際に日々使うような物品を買うのには使えないということです。そこでクレイグ夫妻は、懐疑論者たちが間違っているということを証明しようとしたのです。
本作『Life on Bitcoin』は、Bitcoinが支払い手段としてほとんど認められていなかった時代に、Bitcoinで生活する新婚夫婦の旅を記録したもので、Bitcoin映画として人気を博しました。
Bitcoin in Uganda-Empowering people
本作はBitcoinを利用することのメリットと、それがウガンダのような発展途上国の人々の生活にどのように影響するかを紹介する5分間のドキュメンタリーです。
この短編内では、ロナルド(Ronald)という名のウガンダ人学生が、授業料の支払いをアメリカの家族からの送金に頼っている様子が描かれています。ロナルドの義理の兄は、マネーグラムやウエスタンユニオンといったような高価で時間のかかる従来の送金システムに不満を感じていた妻に、Bitcoinでの送金を提案しました。
本作は、Bitcoinが新興国の人々の生活をどのように変え、どのように助けているのかということに興味を持っている人にとって素晴らしいドキュメンタリーです。
Bitcoin in Argentina
本作は先ほどご紹介した『Bitcoin in Uganda-Empowering people』と同じ制作元であるBitcoinFilm.orgによって制作された作品です。
Bitcoin擁護派の人々は、元々使用されている不換紙幣制度が崩壊しているような国にとって、Bitcoinは良い代替手段になると考えています。これはなぜかというと、Bitcoinが政府によるコントロールを受けない非中央集権的な通貨であるからです。だからこそ、たとえ国の通貨が不安定になってきたとしても、国民はグローバルな取引を続けることができます。
本作の中では、アルゼンチンの人々が経済的に不安定な時期に、自身の富と生活を守るためにBitcoinを代替通貨として使い始めた様子が紹介されています。
The Bitcoin Phenomenon
本作はアーリーアダプターたちの歴史、イデオロギー、対立などに焦点を当てた2014年のドキュメンタリーです。
44分のドキュメンタリーで、Bitcoinムーブメントのリーダーであるギャヴィン・アンドレセン氏(Gavin Andresen)が登場し、サトシ・ナカモトとの交流や、彼をどのようにサポートしたか、そしてホワイトペーパーを読んでBitcoinが未来であると確信したことについてなどを語ります。
本作『The Bitcoin Phenomenon』は、サトシ・ナカモトやBitcoinの始まりについて知りたい人に最適の作品です。
The Bitcoin Gospel
『The Bitcoin Gospel』は2015年にIndigenous Films社が制作した48分のドキュメンタリーです。人々がBitcoinを所有する目的、2008年に起こった金融危機、さらには中央銀行がBitcoinを恐れる理由などについても触れている作品です。
作中にはアンドレアス・M・アントノプロス氏など、ブロックチェーンコミュニティの人気者が登場し、銀行を代替できる可能性のあるお金を作ることが可能かどうかということについて考察します。そして本作では、Bitcoinが既存の金融システムに代わるものとして紹介されています。
The Bitcoin Experiment
『The Bitcoin Experiment』は、Bitcoinをはじめとるする暗号通貨について理解を深めるためにスカンジナビア地域を横断するロードトリップ形式の物語で、39分間のドキュメンタリーです。
本作にキャストとして出演するAmund Sjølie Sveen氏がこの旅で注目したのは、スカンジナビア地域がBitcoinを受け入れる準備ができているかどうかという点です。彼は旅の途中でBitcoinユーザー、Bitcoin愛好家、Bitcoin懐疑派の人、政府関係者、弁護士、といった様々な人たちと話をし、Bitcoinがスカンジナビアでどのように見られているかということを明らかにしようとしています。
翻訳: Nen Nishihara
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