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「暗号通貨に非友好的な国はどこか」4カ国の現状を解説 サンティアゴ・シュヴァルツシュタイン氏

世界各国の政府の中で、厳しく規制したり禁止したりしようとしているのはどこでしょうか。今回は暗号通貨に非友好的な国についてまとめました。よくニュースに上がってくるような国もあれば、少し意外な国もあります。ぜひご覧ください。

本記事は、Titan Miningに掲載されたサンティアゴ・シュヴァルツシュタイン氏(Santiago Schwarzstein)の「These are the most friendly (and hostile) countries for crypto」の内容を日本語へ翻訳し掲載したものです。原文の英語版はこちらをご覧ください。

非友好的な国々

暗号通貨に対して友好的な国々もある一方で、多くの国では暗号通貨を政府の統制や権力に対する脅威だとみなしています。ここでは暗号通貨を脅威だとみなしてその使用を制限したり、あるいは全面的に禁止しようとしている国々を中心にご紹介します。

ボリビア

ラテンアメリカ諸国に広がる暗号通貨に友好的な風潮とは対照的な姿勢をとっているのがボリビアで、この国では2014年以来暗号通貨が禁止され続けています。

ボリビア中央銀行であるBCB(The Bolivian Central Bank)は、「ネズミ講から国民を守る 」という口実のもとに、あらゆるデジタル資産を禁止する通達を発表しました。

それ以来、暗号通貨のトランザクションを行ったボリビア国民は口座を封鎖されたり、クレジットカードを無効にされたり、資金を差し押さえられたり、あるいは逮捕された人までいます。

ボリビアでは、2020年に起こったクーデターによりエボ・モラレス大統領がアルゼンチンに亡命するという一時的な政治危機が発生しました。ところが新政権は長くは続かず、経済的・衛生的な問題で支持率が急速に低下しました。

そして次の選挙では、モラレス政権時の元経財相率いる社会主義政党が圧倒的票数を獲得して政権に返り咲きました。しかし新政府は暗号通貨に関わる禁止策を緩和しなかったため、暗号通貨は未だ禁止されたままです。

とはいえ、ボリビア国内外の一帯の地域では暗号通貨コミュニティーが成長してきており、人々も暗号通貨に関してより教育を受けるようになってきました。このような背景もあるため、暗号通貨の支持者たちは楽観的に構えることができると思っています。

ラテンアメリカにおける暗号通貨の普及傾向には期待が高まります。ラテンアメリカの暗号通貨の採用事情について詳しく知りたい方はぜひこちらもご覧ください。

トルコ

トルコは本来、世界で最も暗号通貨に親しんでいる国のひとつでした。統計情報によると全人口の約16%が暗号通貨を保有または取引したことがあると推定されます。さらに1日の市場取引量は20億ドルに達し、Bitcoinの使用量は前年比で600%増加しました。しかしトルコ政府は国内の暗号通貨人気の高騰に反発し、暗号通貨の使用を制限することを決定しました。

トルコ共和国中央銀行であるCBRT(The Central Bank of the Republic of Turkey )は、暗号通貨やその他のブロックチェーンベースのデジタル資産を支払い手段として使用することを違法であると厳密に宣言する法案を承認しました。また、決済業務や電子資金移動業務を行う企業は暗号通貨を含むトランザクションの処理を行うことを禁じられました。

CBRTは、「決済サービス事業者は、決済サービスの提供や電子マネーの発行において、直接的または間接的に暗号資産を利用するようなビジネスモデルを構築することはできない」と定めています。

また、政府は国内で運営されている暗号通貨取引所にユーザー情報を求める通知を送付しましたが、これは暗号通貨ユーザーの間で税務上の懸念を引き起こす出来事でした。

中国

中国政府が暗号通貨に強く反対しているということはもはや周知の事実です。これは権威主義的な共産主義政党である中国共産党(CCP)が政権を主導しているということを考えれば、驚くようなことでもありません。

中国の暗号通貨禁止をめぐる物語というのはあまりにも冗長で、非常に多くの章で構成されています。このことから、暗号通貨コミュニティーの中ではもはや定番ギャグとなっているほどです。

しかし中国による直近の禁止措置というのは、これまでの措置の中でも最も厳しいものでした。政府はマイニングの取り締まりに着手し、国内のマイニングにメスが入ったことでマイナーたちは新たな拠点を求めて次々と国から去ってしまいました。そしてこの前代未聞の出来事により、Bitcoin史上最大のハッシュレートの下落が起こりました。

その数ヵ月後、政府はさらに追求の手を厳しくし、暗号通貨のあらゆる取引やトランザクションを制限し、取引所が国内で営業することにも制限をかけました。さらには完全に政府の統制下にある独自の中央銀行デジタル通貨、デジタル人民元(CBDC)を発行しました。


中国ではGoogle、Facebook、Wikipediaをはじめとし、禁止されている媒体、映画、テレビ番組、書籍といった様々なコンテンツがありますが、最近は暗号通貨もついにこの禁止リストの中に加わってしまったというわけです。

グレーゾーンにいる国

アメリカ

暗号通貨をめぐる問題で非常に特殊な立ち位置にいるのがアメリカです。アメリカにおける暗号通貨の普及に関しては、いくつかの要因があっていまだグレーゾーンにある状態です。

テキサス州、ワイオミング州、フロリダ州など、暗号通貨産業を積極的に誘致しようとしている州もある一方で、ニューヨーク州を筆頭にまだ暗号通貨を歓迎していない州もあります。

連邦政府はというと、暗号通貨に反対するような措置を多数打ち出しました。まずバイデン大統領が提案したインフラ関連法案の紛らわしい表現がきっかけとなり、国内では激しい議論が巻き起こりました。この件の法案というのが、暗号通貨関連企業やプラットフォームに無理難題を課すもので、暗号通貨関連企業が国内で機能することを実質的に妨げるような内容だったのです。

そしてアメリカが抱える暗号通貨をめぐるジレンマのもう1つの側面はSEC(アメリカの証券取引委員会)の立場で、もっといえば、SECが暗号資産を「証券」と見なすかどうかということです。「証券」の定義に当てはまるトークンやコインは全て登録を受け、関連する規制法を遵守し、認可された証券取引所で取引をされなければなりません。

いろいろと述べてきましたが、アメリカはまだ暗号通貨に対するスタンスを明確にしていません。インフラ関連法案はまだ成立していない状態ですし、暗号通貨に友好的な政治家も多くいて、業界を救うべく修正法案を提出しようと努力しています。彼らの試みが実を結ぶかどうかは、時間が経てばいずれわかることとなるでしょう。

北米はBitcionのマイナーにとって非常に人気のある場所になりつつあります。その理由についてもっと知りたい方はぜひこちらもご覧ください。また、本記事に興味を持った方はぜひ掲載元のMediumページとMedium上のブログもあるのでチェックしてみてください。

翻訳: Nen Nishihara

     

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