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「資産のバックアップを宇宙空間に」スペースチェーンCEO ズィー・ジェン氏 ③

宇宙空間において人工衛星のブロックチェーンノードでネットワーク構築を目指すSpaceChain(スペースチェーン)CEOのズィー・ジェン氏にインタビューさせていただきました。宇宙産業とブロックチェーン業界を融合する企業として世界をリードするSpaceChainは、すでに3度のブロックチェーンノードの衛星打ち上げに成功しています。インタビューでは、宇宙に衛星を打ち上げる意味などについて語っていただきました。是非、ご覧ください。

ズィー・ジェン(スペースチェーン CEO・共同創設者)

インタビュー日 : 2020年3月23日

世界中で合法的な資産に

なぜ、暗号資産に反対しようとする国が一部にあるのかが、私にはあまり理解できません。伝統的で集権化的な銀行がコントロールする力を維持するために暗号資産に反対していることは知っていますが、この現象を止めることはほぼ不可能である考えています。

最終的には、暗号資産コミュニティと集権的な銀行の両方が統合される可能性もありますが、暗号資産が銀行を完全に置き換えることはないと思います。従来型の銀行が提供するカスタマーサービスや、人と人との窓口は必要とされ続けると思いますし、この暗号資産システムを使用したい人々が法的資産へとアクセスできるようにすることは非常に重要です。

ドイツのような国は暗号通貨を資産として合法化し、インドは暗号資産の禁止を取り下げました。これら全ての動きからわかるのは、それぞれの機関が暗号資産とのバランスをうまく取ろうとしていることだと思います。そして、これが世界全体が進んでいる道なのだと考えています。

暗号資産は現在価格を反映

ボラティリティというものも暗号資産には必要だと思っています。「資産」として重要となる要素は、その価格発見機能と流動性です。適正な価格発見の仕組みがある場合、50%の価格上昇があるように、それが50%下落してしまうことも受け入れる必要があります。

それに対して、サーキットブレーカーや市場介入がある株式市場では、これらの資産の本当の価値や市場の状況を理解することは非常に困難であると思います。中央政府は市場を安定させるための対策を講じることができます。例えば、一部の国では、購入のみが可能であり、売却ができない場合があります。

これは非常に興味深い例で、資産を管理する権利は自分自身で持つべきです。株式市場と暗号資産市場の両方にボラティリティが存在し、これにより適正な市場価格を発見することができますが、自由にコントロールが可能な暗号資産の価格は、現在の状況をもっと正確に反映することができると思います。したがって、このコミュニティが成長していく中で、暗号資産の世界で何が起こっているか、そしてその可能性について人々に教育することは非常に重要です。

シンガポールの暗号資産

シンガポールには投資に精通した金融の専門家が多くいるため、Bitcoinについても3年間ほど前から非常によく研究されています。シンガポールの若い専門家はBitcoinについて理解していますが、彼らが好きなのはそのテクノロジーであり、取引には興味がないという人が多いようです。

そこにジェネレーションギャップがあるとは思いませんが、ブロックチェーンには興味があるがBitcoinにはないという人や、どちらに対しても強い興味がある人など、認識のギャップは存在しています。たとえBitcoinについてよく理解していたとしても、購入しないという人も多くいます。

私達がシンガポールで連携している暗号通貨交換所では、KYC確認に標準のシステムを採用しています。シンガポールで事業を行うことの強みの1つは、英語圏の国であるため、ビジネスプロセスが簡単に理解できることです。

それに対して、取引所が他の国に進出すると、そこで法的に必要とされているIDの情報を選別するのが非常に難しいことに気付きました。そのため、一部のユーザーは登録を行うことが非常に困難な場合があります。例えば、ある取引所が80ヵ国をカバーしているとしても、業務とKYCのプロセスに確信を持てない国があり、そこに関与してしまえば取引所のシステム全体に対する脅威となってしまう可能性があると思います。

資産のバックアップを宇宙空間に

SpaceChainでは、暗号通貨と宇宙産業のコミュニティの人達をネットワークで繋げたいと思っています。私達はBitcoinや他のブロックチェーン、デジタル資産のためのサイバーセキュリティソリューションを未来のために提供しています。これら全ての要素を結び付け、人々が安心安全に感じるように、ユーザーをハッカーから保護しようとしています。次世代の金融インフラは既に大きいですが、今後もさらに大きくなっていくと思います。

ブロックチェーンをビジネスに活用する場合、堅牢性を保ちネットワークが崩壊してしまうリスクを軽減するためには、インフラ内部でのノードによる検証が非常に重要になります。例えば、コロナウイルスなどの状況に対しては適切な対策を講じなければ、大きなリスクとなる可能性があります。資産を守るためには、あらゆる種類のバックアップを持っておくことが必要不可欠となります。予期しない事態が発生した場合に備えて、宇宙空間に資産のバックアップを置くことは非常に重要であると思っています。

私達はノードのインフラとして、人々が自分の資産に容易にアクセスできるようにしていきたいと考えています。私達が注目しているのは、想像を絶するようなインフレ率を経験し、現地通貨が暴落しているアフリカの発展途上国です。彼らは米ドルを使用する場合もあれば、現地通貨を使用する場合もあるようで、更には世界共通にアクセス可能なBitcoinも頻繁に使用されていると聞いています。そのため、そのような国の人々もアクセス可能な宇宙インフラを作りたいと思います。

お金の再定義

Covid-19の大流行により、資産を積極的に売却する人が増え、市場の暴落が引き起こされました。そして、多くの取引所が新商品をプロモーションするようになったことが原因で、暗号通貨が過剰に取引されています。ただ、長期的に人々はマーケットについてしっかりと理解するようになると思います。

米国の株式市場とBitcoin市場を見ると、中央政府によって何十億ドルものお金が投入されている経済と比較しても、暗号資産のパフォーマンスは悪くありません。資産の供給量が限られているため、Bitcoinが非常に重要になっていくことを人々は認識しています。全ての中央銀行がお金を投入し続ければ、あなたが保有している法定通貨は最終的にどんどん価値が少なくなってしまいます。

そのような金融政策に関して言えば、今がBitcoinにとっては最高の時期だと思います。Bitcoinが最大の発明だったのは、その技術だけでなく、更に重要な金融政策に対する思想があります。現代の経済と銀行システムにおいて、何が機能し、何が機能しないのかを考えさせられます。人々は本当の答えを探し続けているので、Bitcoinにとっては最もエキサイティングな時期だと思います。

インタビュー・編集: Lina Kamada

     

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