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「Bitcoinが手に入るLightningゲーム」MintGox 創設者(全文インタビュー記事)

MintGoxは、BitcoinのLightning Networkを活用したゲームを紹介するプラットフォームです。毎月、オンラインでのeスポーツイベントを開催しており、ゲームを通じてBitcoinの普及を行なっています。今回は、そのMintGoxの創設メンバーの三名にインタビューさせていただきました。

MintGoxの創設メンバー

  • サイモン・カウエル氏(Simon Cowell)ZEBEDEE CEO・共同創業者
  • ジャック・エブリット氏(Jack Everitt)THNDR GAMESのCEO・ゲーム開発者
  • クリスチャン・モス氏(Christian Moss)ZEBEDEE 共同創業者
  • アンドレ・ネヴェス氏(André Neves)ZEBEDEE CTO・共同創業者
  • デシレー・ディッカーソン氏(Desiree Dickerson)Lightning Labs ビジネスオペレーションVP

世界的なパンデミックに直面しながら始まったMintGoxですが、現在は暗号通貨コミュニティのためのバーチャルプラットフォームとして大きな役割を果たしています。前回のeスポーツのトーナメントには、1,000人のゲーマーがオンラインで参加し、イベント全体で15,000回以上のLightningトランザクションが行われました。イベントには、多くの企業から協賛が集まっており、最近のスポンサーには、Bitrefill、Fulgur Ventures、Puzzle ITC、Bitstamp、Digital Garage、Lemniscap、Nayuta、Bitcoiner Hanseikai、LN Junkiesなどの企業が名を連ねています。

今回は、ジャック・エブリット氏クリスチャン・モス氏デシレー・ディッカーソン氏の三名にインタビューを行い、MintGoxを始めたきっかけやゲームイベントの仕組みついてお話を伺いました。

インタビュアー:BTCBOX ライター Lina

インタビュー日 : 2020年7月29日

  

<span class="bold">Lina</span>
Lina

最初にお二人の経歴について教えてください。

<span class="bold">Jack</span>
Jack

私はモバイルゲーム開発の経歴があって、自分で開発したり他の企業向けにゲームを開発する仕事をしてきました。ここ数ヶ月間は、「THNDR GAMES」というBitcoinゲームを開発するために会社設立に取り組んできました。私が暗号通貨の世界に来たのは、まだブロックチェーンが8GBぐらいのサイズだった頃ですが、当時はすぐに入り込まず、それが何なのかを理解するところから始めました。

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

私はオーストラリアに住んでいて、アプリケーションを開発する会社で働いていました。自分でインディーゲームの開発をしていました。そんな時に、あるクライアントからBitcoinのアプリケーションを作ってほしいと言われました。当時の私はBitcoinが何なのか全く知らなかったので、Bitcoinについては色々と学習しなければなりませんでした。その時、ひそかにBitcoinをやっていた同僚がいたので、とても勉強になりました。

その後、別の開発者ともゲーム開発をしていて、そこにBitcoinを取り入れたら面白いんじゃないかと思ったんです。そして、iOSでBitcoinが稼げるゲームをリリースしたところ、Bitcoin界隈で割と人気になりました。その後、フルタイムでBitcoinとゲームの仕事を続けました。しかし、初期の頃はスケーリング(拡張性)の限界がありました。いくつかのゲームを開発しましたが、スケーリングの問題によって、Bitcoinの手数料が高すぎたり、システムが遅すぎる問題がありました。そこから、BitcoinのLightning Networkに期待を持ち始めました。最近は、他の2人のパートナーとZEBEDEEという会社を設立して、開発者がゲームでLightning NetworkとBitcoinを活用できるようにサポートしています。そして、そのようなゲームを紹介するためにMintGoxのサポートも行なっています。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

MintGoxはどのようにして始まったんですか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

元々は、ZEBEDEEのCEO、共同創業者のサイモンから出たアイデアでした。対面型のカンファレンスを多く企画していて、そのカンファレンスでゲームイベント、eスポーツイベントを行うことで、ZEBEDEEチームが開発したゲームを紹介しようと思っていました。

しかし、COVID-19のパンデミックの影響で、全てのイベントが中止になってしまいました。そこで、同じようなイベントをオンラインでやることにしました。以前からよく知っていたLightning Labsのデシレーやジャックに連絡を取り、Lightning界隈の他の企業やプロジェクトをいくつか集めて、コラボすることにしました。

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

対面型のイベントやカンファレンスが全て中止になってしまったのは残念でしたが、みんなが繋がってMintGoxができたのはとても良かったです。クリスチャンのチームは、「Bitcoin 2020」や「Magical Crypto Conference」のようなイベントに関わっていて、私はそこでLightningコミュニティのスピーカーを集める手伝いなどをしていました。イベントは中止になりましたが、どうにかして前に進み続けたいと考え、バーチャルの形式にしました。それが可能になったのも、あらゆる種類のカンファレンスやイベントがオンラインにシフトしていったからだと思います。中にはVRを活用したイベントもあります。コミュニティに参加するために、皆がクリエイティブな方法を考え出し、MintGoxはそこから成長していきました。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

皆さん別の国や大陸に住んでいますが、どうやって一緒に仕事をしているのですか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

寝ないことですね(笑)。Lightningのコミュニティを通じてお互いのことはなんとなく理解していると思っています。時間を見つけるのは少し難しかったですが、隔離の期間中はみんな家にいたので、その方が一緒に仕事をしやすかったですね。誰も予定がなくて、外出することもなく、イベントなども全部中止になっていたので、時間的にも余裕がありました。ZEBEDEEではここ数ヶ月、ポケモンGO風のLightningゲームを開発していたのですが、COVID-19の環境ではそれができませんでした。そのため、仕方なくMintGoxのオンラインプラットフォーム向けのゲームを開発することになりました。かなり忙しかったのですが、幸いにも自由な時間が持てました。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

MintGoxはどのように成長してきましたか?

<span class="bold">Jack</span>
Jack

口コミのような感じで大きくなっていったと思います。TwitterはMintGoxを宣伝するためになくてはならない場所であり、できるだけ多くの人に情報を伝えられます。私たちは毎回新しいことをやろうとしているので、毎月の大会やイベントのコンテンツは違ったものとなっています。そのように違うコンテンツを出すことで、もう一度参加する理由が生まれると思います。また、LightningのゲームでBitcoinを試してみようという人が増えているのも事実だと思います。Satoshi(Bitcoin)を稼ぐには、一番簡単で早くて楽しい方法です。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

このプラットフォームに参加してゲームをプレイするのは難しいですか?

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

LightningやBitcoinウォレットに関して言えば、アクセスのしやすさには様々な問題があります。それは、業界として、私たちが取り組んでいることです。しかし、ゲーム業界について言えば、ZEBEDEEはゲーマー達の参加するハードルを下げるために多くの方法を考えています。

ゲーム的なアプローチによって、BitcoinやLightningを学ぶことがより簡単になります。特にZ世代の人達は、中央管理されたゲーム内の偽物の通貨ではなく、Satoshiという本物の通貨を手に入れることができると理解しています。これはプレイヤーにとって大きな魅力だと思います。これが本物であることを理解したからには、「自分が稼いでいるものが何なのか」「どうやってゲームから取り出して使うのか」ということを学ばざるをえません。現時点ではシームレスな体験ではありませんが、新しいユーザーを呼び込むのには非常に説得力のあるアプローチだと思います。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

Bitcoinはeスポーツのコインとなるでしょうか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

一部のプラットフォームにはeスポーツ用の通貨がありますが、そこには限界があると感じています。Bitcoinは世界的な通貨であり、ゲームでの使用に許可を求める必要がないため、どのようなゲームでもBitcoinを受け入れることができます。

なので、プロジェクトがそれらを取り入れてイノベーションを起こすのは簡単だと思います。完全にeスポーツのコインに取って代わるとは思いませんが、今後も成長し続けるであろう小さなグローバルネットワークが形成されてきていると思います。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

MintGoxができてから、ユーザー数はどのように変化しましたか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

現在、MintGoxは着実な成長を見せています。今年はいくつかのプロジェクトを計画していますし、何社かの企業にも参加してもらう予定です。彼らを迎えることで、より多くのユーザーがゲームをプレイするようになると思います。現在、MintGoxがやろうとしているのは、慣れていない人でも参加しやすいようなシンプルな形にすることです。

ここで得られたSatoshiは他のゲームでも使えますし、例えばコーヒーの購入にも使えます。スポンサーが増え、賞金総額が大きくなるにつれて、Bitcoinを獲得するためにMintGoxに来るプレイヤーが増えていくと思います。そして、彼らはBitcoinを始めるしかなくなるでしょう。これは、Bitcoinについて学び、親しむための非常に簡単な方法です。また、Bitcoinを購入するのではなく、ただ学習したり稼ぎたいという人にとっても一つの選択肢になります。普通の人がBitcoinを始めるには、これが非常にローリスクで、一番シンプルな方法だと思います。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

ゲームを通じてBitcoinをどのように受け取れますか?

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

やり方は非常にシンプルで、イベントを主催するスポンサーがいて、そのスポンサーがBitcoinのプールを提供してくれます。ユーザーがBitcoinを持っている必要はありません。彼らがゲームをプレイすると、そのゲームからウォレットをダウンロードするように勧められます。ゲームをプレイして、Satoshiをいくらか獲得したら、QRコードをスキャンして、それを受け取るだけです。

スポンサーへのリターンとして、イベントの中に彼らの広告を掲載しています。看板やレース場、物理的な構造物、VRの中の作品などに、ゲーマーや配信者の目につくような形で広告を掲載します。イベントからスポンサーへのコンバージョンがあるのが理想的だと思います。例えば、前回のイベントで、BitrefillはピットインしたレーサーにSatoshiコインを配っていました。

そのままSatoshiを受け取ることもできますし、対戦相手に向かって発射することもできます。しかし、イベントで獲得したSatoshiは、Bitrefillでキャッシュアウトするのが理想的だと思います。そうすることで広告、キャンペーンとしての流れを作っています。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

どのようなウォレットが良いですか?

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

ZEBEDEEは、ゲーマーのためにはどのようなウォレットが最適かを考えて素晴らしい仕事をしています。ユーザーが賞金をキャッシュアウトするための余分なステップがないことが理想です。

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

それが理想的ですね。他の多くの暗号通貨のプロジェクトは非常に複雑だと思います。多くのゲームにはNFTがあり、自分でウォレットを作らないといけません。そして、そこに参加するためには、特定の種類の暗号通貨を持っていなければなりません。しかし、私たちのコンセプトは非常にシンプルで、ゲームをプレイすることでお金が手に入るのです。2013年に、現在と似たようなことをやった時は、「子供にBitcoinを教えるのに最適なツールだ」というメッセージを多くの親の方達からもらいました。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

MintGox以外にはどんなゲームプラットフォームがありますか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

それぞれのゲームが、クローズドなエコシステムの中にコインを持っていることが大きな問題だと思うので、この点でMintGoxやBitcoinはより魅力的だと思います。このようなプラットフォームは、今までそこまで多くなかったと思います。以前はBitcoinを活用したゲームがたくさん作られてきましたが、トランザクション手数料が高すぎました。

当時はスケーリングのための良い解決策がなかったので、多くのゲーム開発者が他のチェーンに移っていきました。しかし、Lightning Networkが利用できるようになったことで、そういったゲーム開発者が少しずつ戻ってきています。MintGoxは不死鳥の台頭を象徴していると思います。これからもっと多くの人がBitcoinを使うようになることを期待しています。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

ZEBEDEEを作ろうと思ったのはいつ頃ですか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

その頃、私は日本にいて、ある会社と一緒にZEBEDEEに非常に近いものを作ろうとしていました。残念ながら、その会社の他の共同創業者が別のビジョンを持っていたため、うまくいきませんでした。その後、サンフランシスコで開催されたBitcoinのゲーミングハッカソンに参加し、Lightningゲームの開発を行いました。それは、ストリートファイターのようなゲームで、お互いに戦いながらSatoshiを落としていくものでした。ハッカソンではなんとか優勝し、サイモンとアンドレでチームを組みました。みんな同じビジョンを持っていて、興味を持ってくれた投資家もいたので、なんとか2019年10月にZEBEDEEを立ち上げることができました。

ZEBEDEEはゲーム会社ではなく、ゲーム開発者向けのツールを開発している会社です。しかし、私たちの技術で何ができるのかを開発者に知ってもらうために、サンプルゲームの開発も始めました。そして、サンプルゲームが完成したら、それをプレイしてもらうのが良いと考えました。当初は対面型のカンファレンスで行う予定でしたが、コロナウイルスの影響でオンラインに切り替えました。それが今のMintGoxです。オンラインでZEBEDEEのゲームやジャックの「Bitcoin Bounce」、他のLightning開発者のゲームがプレイできる場所となっています。

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

もっと多くの人にゲームを作ってもらいたいと思っています。新しいゲームを開発したら、プロモーションやテストのためのプラットフォームとしてMintGoxを使ってもらいたいですね。開発者のために作品紹介のサポートを行い、Lightningゲームのエコシステムを大きくしていくのが、私達の理想です。より多くの人にこのプラットフォームに来てもらい、遊んでもらうことが、私たちの目標の第一歩です。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

どんなゲームが一番人気ですか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

ジャックのゲームはかなり人気がありますよ(笑)

<span class="bold">Lina</span>
Lina

ジャックさん、皆が夢中になるようなゲームをどうやって作っているんですか?

<span class="bold">Jack</span>
Jack

そうですね、「Bitcoin Bounce」では、ただ単にシンプルな方法でBitcoinを取り入れました。プレイヤーはゲームのルールもBitcoinの使い方も学ぶ必要はありません。ただゲームの中に入り、Satoshiがもらえるだけでも夢中になってもらえると思います。

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

有名なマリオカートに似た「Bitcoin Rally」というゲームもあります。ほとんどの人がマリオカートの遊び方を知っているので、Bitcoinを使ったマリオカート風のゲームであると言えると思います。オンラインモードとオフラインモードがあり、ZEBEDEEの車、Bitcoinの車、BTCPayの車、wizardの車など、自分の車を選ぶことができます。車とコースを選んで、コースの周りを移動してコインを集めます。

このゲームの楽しいところは、中のコインがSatoshiであることです。レースで1位になると、より大きな金額が手に入ります。Satoshiコインは武器にもなるので、コインを投げて他のプレイヤーを攻撃して、勝つ確率を上げることができます。しかし、お金が少なくなってしまうので、Satoshiコインをそのまま持ち続ける人もいるかもしれません。将来的には、今あるゲームよりももっと複雑なことができるようになるかもしれません。今のところは、人々を呼び込んでLightningとBitcoinを理解してもらうための楽しくて簡単な方法を用意しています。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

どこからインスピレーションを得ているのですか?

<span class="bold">Jack</span>
Jack

私は自分が育った80年代、90年代のものからインスピレーションを受けています。その時代の音楽やイメージからインスピレーションを受けることが多いですね。

      

<span class="bold">Lina</span>
Lina

コインを獲得することだけが目的でこのプラットフォームを使う人もいると思いますか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

いますね!

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

10サトシを獲得するのに、張り切るような人もいますね。

<span class="bold">Jack</span>
Jack

そうですね。コインを獲得するのに夢中になれるみたいですね。

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

ゲームに少しだけ、お金という要素を投入すれば、興奮の度合いがが大きく変わってしまうことは不思議です。

前回のオンラインイベントでは、最下位だった人が、「最下位だったけど70サトシ獲得したから、何も勝ちとれなかったわけじゃない」と言っていて、すごいなと思いました。

幸いLightning Networkでは、必要に応じて、小規模なトランザクションを実行できます。

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

何人かの方と話してみましたが、彼らが言うには、例え少額であっても、コインに実際に価値があるということが、いい点だという話でした。たとえ100サトシとか数セントであっても、実際に価値のあるものを獲得できるところが、皆の好きなところなのです。

広告主がゲーム内で宣伝のためにプレイヤーに100サトシずつ配ったとしても、最終的にペイするでしょう。きっと一部のプレイヤーは顧客になり、広告を出した人としては出費をいくらか取り返せます。

さらにはゲーム内で商品を購入してくれるプレイヤーまでいるかもしれません!うまくいけば、MintGoxが大きくなるにつれて、ゲーム内で商品を購入してくれる人も増えます。そうするとわずかな賞金という投資が、はるかに大きな収益をもたらします。

顧客一人につき1ペニーの数分の1を払ってあげるとして、顧客となってくれたプレーヤーが5ドルを出して商品を買ってくれたら、かなりリターンのいい投資だと言えます。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

ゲームに資金を提供しているのは誰ですか?

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

多くのスポンサーMintGoxに資金を提供してくれますが、我々はまだどうやって前に進むべきか模索しているところです。

はじめは、ゲームを中心として人々がわくわくするようなプラットフォームをつくりたかっただけでした。我々は全員他の仕事に就いていたので、楽しむためのちょっとしたプロジェクトのつもりでした。

最初の内は、地域を応援したいという親切さから、お金を寄付してくれるスポンサーだけでした。しかし現在は、プラットフォーム上で広告を掲載したい企業などから、多くの関心が寄せられています。

スポンサーは広告モデルに興味を示しており、こうして集まったお金のおかげで、ゲームの賞金プールを大きくすることができました。スポンサーと広告主が多いほど、賞金プールを大きくすることができ、そしてより多くの人々をイベントに引き付けることができる、というのが理想的な形です。 

現在はレーストラックの看板や、カスタムVRの世界などで、多くのゲーム内広告を行っています。また、Bitrefillのピットステーションもつくりました。プレイヤーはこういったピットステーションに立ち寄ってサトシを補給することができるのです。

こうして補給したサトシは、前にChristianも言ったように、対戦相手に向けて使うこともできますし、単純に貯めておくことも可能です。これはユーザーにブランドへの興味を持ってもらうために効果的な手法です。我々は色々なマーケティング手法を試していますが、この広告モデルもそのうちの1つです。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

MintGoxは他の産業にどのように貢献していると思いますか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

Bitcoin自体が一種の投資のパラドックスだと思います。投資することでBitcoinをより強化できますが、これが実は皆を助けることになります。

投資家は特定の会社に投資して、会社が生み出した利益から収益分配を得ることができますが、例えばBitcoinの発展を目的とした暗号通貨業界の会社があれば、Bitcoinの価値を高めることによって、より良いものにすることができます。

私が話した投資家や広告主は、短期的な利益を得ることだけに関心があるわけではないと感じています。彼らはBitcoinの長期的な強さに非常に関心があります。長期的な強さへの期待が、投資したい理由の一つだと思います。

また、経済システムをよくすることにもつながります。Bitcoinがより強く、より人気に、そしてより安定するようになれば、将来的に利益が見込めるということを知っているのです。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

MintGoxの登場以前は、どのような形でBitcoinを入手したい人を支援していましたか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

私が2013年に開発したゲームは、ジャックの開発しているゲームのスタイルに似ています。当時は広告主もいませんでした。

私はSNSのRedditに「人々がBitcoinを入手する手助けしたいとお考えの方は、このゲームに寄付してください。すべての寄付金を人々がBitcoinを始める支援に使います。」と書いて、寄付先のアドレスを載せていました。

Bitcoinの存在を有名にしたい、と思っていた人たちがいたため、最初の6ヶ月ほどで1000ドルもの寄付受けられました。

このゲームのおかげでBitcoinがすごく有名になったというわけではないのですが、より多くの人たちにBitcoinの存在を知ってもらうことができ、たくさんの新規ユーザーを獲得することができました。

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

より多くのひとにBitocinを知ってもらいたいというのは、コミュニティ全体に共通する課題だと思います。Bitcoinコミュニティでは孤立して成功することはできませんし、孤立して活動することもできません。

したがって、BitcoinとLightning Networkをより多くの人が使用する必要があり、これはコミュニティが全体としての成功につながります。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

MintGoxのイベントはどういったものなのですか?

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

形式的には、月に1回イベントが開催されます。その中にはメインイベントというのがあって、これはesportsのトーナメントです。メインイベントに参加するための予選があります。

メインイベント以外にも、「Bitcoin Bounce」「Sats Stacker」「Sarutobi」といったゲームなど、予選なしで誰でも参加してサトシを稼ぐことができる数々のゲームも用意されています。

ここ最近のイベントは「Bitcoin Rally」の大会でした。観客はイベントのライブストリームを見ることができ、誰が勝っているのか負けているのかを確認することができます。

また、他の大会で勝ったサトシの一部を支払って、試合中の参加者をパワーアップさせることもできます。つまり、観客が参加してゲームに影響を与えることができるのです。

さらに、MintGoxアリーナではVRパーティーを開催しています。VRヘッドセットを持っている人は、VR MintGoxのスタジオに参加することができます。

最近ではBitcoinのアートをVRで紹介しているので、BitcoinのVR美術館があります。言ってみればBitcoinのテーマパークのようなものです。将来的には皆がVRで参加できるようにしたいと思っています。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

これから先の計画はどうですか?

<span class="bold">Desiree</span>
Desiree

私たちの目の前にはたくさんのチャンスが広がっています。このプロジェクトは運に恵まれたと感じています。

また、私たちのとってこのプロジェクトは、メインで取り組んでいたものではなく、片手間に始めたものだったからこそ、無理な方向に変化させるのではなく、自然な流れにまかせて発展させていくことができるのだと思います。

つまり、参加者や視聴者が何を求めているかをみて、それを中心に創造、発展して、構築していくことができるのです。

私たちは今、さまざまな広告やスポンサーシップのモデルを試していますが、とてもおもしろいです。さらに対面式の会議やイベントを始めたら、もっと面白くなると思います。

もちろんバーチャルでも成長を続け、MintGoxのプラットフォームを成長させていきたいと考えています。対面式イベントとバーチャルイベントを組み合わせて、どこからでも参加できるようにしたいと思っています。

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

VRなんかも含めて、壮大なアイデアはたくさんあります。ただ、ゲームと開発面はシンプルにしておいて、Bitcoinerではない人たちをより多くこのスペースに招き入れることと、MintGoxも利用させることに集中したいと思います。

より多くのゲーム開発者にゲームを開発してもらい、一貫性のある安定したシステムを構築したいと思っています。興味をもってくれる開発者はたくさんいると思います。これが将来に向けた成長の仕方だと思っています。

<span class="bold">Lina</span>
Lina

ゲーム開発者のためにはどのような環境づくりをしていきたいですか。

<span class="bold">Christian<span class="bold"></span></span>
Christian

ゲーム開発者にも様々なタイプの人がいます。小さなインディーズのゲーム開発者もいれば、大企業で働いているゲーム開発者もいます。この2つは大きく異なります。

個人的には、比較的小規模なゲーム開発者がLightningとBitcoinを追加することで、収益とユーザーベースを増やすことができるようになればいいなと思っています。

そういった小さなスタジオに利益をもたらすような、自立したエコシステムをができたらいいなと思います。そしてプレイヤーにとってもゲームがより良いものとなり、ゲームを通してなにか価値あるものを得られるようになってほしいと思っています。

ゲーム開発者と話をしたところ、競争が激しいという話がありました。注目を集めることが難しいということでした。そこでMintGoxを利用することで、より小規模なゲーム開発者が、今までとは違った方法で注目を浴びて、チャンスを獲得する一助となれば幸いです。


インタビュー・編集: Lina Kamada

翻訳: Nen Nishihara

【免責事項】

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